忍者ブログ

塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

[PR]



×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


熱可塑性粉体塗料①



粉体塗料として最も古くから流動浸漬用として使われてきたものになります。樹脂としては塩化ビニル、ポリエチレン、ナイロンなど高分子量のものが用いられ、加熱によって溶融し、架橋反応することなく皮膜を形成します。したがって、焼付け反応時間の必要はなく、短時間の加熱で済みます。
 反面、高温が必要であり、金属面との付着性については、接着プライマーを必要とします。

(1)塩化ビニル樹脂粉体塗料
 ポリ塩化ビニル(PVC)を基材とし、これに顔料、安定剤、酸化防止剤、可塑剤などを配合して塗料化されたもので、その製造法としてはメルトミックス法とドライブレンド法があります。前者は材料を混合分散し、PVCを加えて混合し、押し出し機で混練した後、ペレットまたはフレーク状のものを作り、これを衝撃粉砕機で冷凍粉砕(-50℃)して分級します。後者は高速せん断ミキサーを用いて可塑剤、安定剤、顔料などを樹脂とともに加温しながら混合し、ドライアップした後冷却して分級します。基本組成としては塩化ビニル樹脂プラスチックと大差なく、塩化ビニル樹脂に添加される成分や、可塑剤の種類および量によって塗膜の性能を変えることができます。また、塩化ビニル樹脂の分子量は高いほど塗膜性能が向上しますが、溶融造皮膜からすれば低い方が望ましいです。一般の重合度700~900程度のものが用いられ、塗装法としては主として流動浸漬法が適用され、一部溶射、静電吹付け法でも使用されています。
 塗膜性能は耐候性、耐水性、耐湿性、耐薬品性などの耐久性に優れており、弾性に富み、耐衝撃性、耐摩耗性にも優れています。硬さも半硬質から硬質まで広い範囲の品質のものが得られます。欠点として溶融温度と分解温度の差が比較的小さいので焼付け温度管理を十分にする必要があり、焼付け時刺激臭が強いです。また金属には付着性が小さいことから、プライマーを必要とするなどの問題があります。用途としてはフェンス、ガードレール、ポールなどの耐候性を要求される商品や金網、金属棚、バルブ、エルボなどの小物部品の流動浸漬用に用いられています。

(2)ポリプロピレン粉体塗料
 ポリプロピレンは無極性で、結晶ポリマーであることから強じんさと耐薬品性、耐溶剤性があります。また比重が0.9と非常に小さいため、重量的に塗り坪が多いことが特長です。欠点としては不活性のため、金属にはほとんど接着しないのでプライマーを必要とすることです。
 塗装法は静電吹付け塗装、流動浸漬いずれも可能であり、加熱融合、急冷になり強じんな塗膜となります。ポリプロピレン粉体は結晶性のため、溶融状態からは冷却に入る場合、冷却速度が早ければ早いほど、表面欠陥は少なくなります。ポリプロピレン粉体塗料の用途は加工性、低比重の点からもコスト的に有利であり、重防食材料としてプラントや化学装置に適用されています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

PR

熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の比較



粉体塗料の種類には熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を基材にしたものとに大別することができます。両者の特徴を比較したものを下の表に示します。


熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂
分子量高分子量低分子量
微粒子微粒子化が困難微粒子化が可能
溶融温度高い低い
薄膜塗装困難50ミクロン前後の塗装が可能
塗膜性状柔軟性硬い
耐化学薬品性優れている良い
プライマーの必要性必要性あり必ずしも必要ではない
塗装法の適性流動浸漬法 溶射法静電吹付け法

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

粉体塗料に要求される性状



(1)溶融温度と分解温度および架橋温度との差が大きいこと。粉体塗料は塗布後、加熱溶融させて塗膜を形成させるので、使用している樹脂の融点以上に加熱する必要があります。この場合樹脂の分解温度や架橋温度が溶融温度に接近していると平滑な塗面は得られません。

(2)溶融温度は低い方が良いです。塗装された粉体塗料は、粒子間に空気が大量に存在するため、平滑な塗面を得るには溶融粘度が低くて、流動しやすくなければなりません。

(3)貯蔵安定性に優れていること。平滑な塗面を得るためには、融点はなるべく低い方が好ましいですが、粉体塗料の保管中に粒子同士が凝集を起こして、ブロッキング現象を生じます。また熱硬化性樹脂の場合、保管中に架橋剤との反応によってもブロッキングを生じます。したがって、粉体の融点、架橋剤の種類などを十分に検討する必要があります。

(4)粉体塗料を静電塗装する場合には、粉体の電気抵抗値が適切でなければなりません。この電気抵抗値が低すぎると帯電した電荷は被塗物から放出するため粉体粒子の脱落が起こりやすくなります。また、高すぎると帯電した電荷を放出しにくいので、塗膜面に電荷の集積ができるため、厚塗りが不可能になります。一般に電気抵抗値は10^10~10^13Ωcmくらいが適当とされています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

広告リンク

ブログ内検索

忍者AdMax

楽天市場

ランキング

ランキング