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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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各種アミノ樹脂:ベンゾグアナミン樹脂



塗料用ベンゾグアナミン樹脂は、ベンゾグアナミン1モルに対し、ホルムアルデヒド2~3モルをブタノール過剰中で反応させて生成します。

 ベンゾグアナミン樹脂の特徴は下記の通りになります。
(1)光沢が良い。
(2)貯蔵性が良く、顔料許容度が高い。
(3)ベンゼン核のため、紫外線の影響を受けやすい。
(4)耐アルカリ、耐水性に優れている。
(5)相はぎ性、耐塩水噴霧性良好。
(6)硬化はメラミンと同程度。

 ベンゾグアナミン樹脂は、高価なためメラミン樹脂代用としては多用されていませんが、アクリル樹脂塗料に多く使用されています。

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各種アミノ樹脂:尿素樹脂



塗料用尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドとの反応によりジメチロール尿素とし、これにブタノールと加熱してブチルエーテル化反応を進め、樹脂縮合度とブチル化度を適当にバランスさせることによって貯蔵安定性の良い実用性のあるものとします。金属塗装用としてはメラミン樹脂と併用され、塗膜は付着性良好でありますが、性能面ではメラミン樹脂に劣ります。尿素樹脂の特徴は下記の通りになります。
(1)密着性は良い反面、柔らかい。
(2)150~160℃でやや変色します。
(3)石油系炭化水素溶剤トレランスはメラミンよりも低い。

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各種アミノ樹脂:メラミン樹脂



塗料には、ブチル化メラミン樹脂が使用されます。ブチル化メラミン樹脂は、最初メチロールメラミンが作られ、続いてブチルエーテル化が行われて作られます。
 ブチル化メラミンは通常2~3分子が重合されたもので、分子量は500~1500で1300程度のものが多くなっています。通常はブチル化の程度により硬化速度、相溶性、汚染性にかなり差が生じますが、塗料等としては、メラミン1モルあたりの結合ホルムアルデヒド量4-5モル、結合ブタノール1~2モルであるといわれています。固形分50~70%の溶液型(ワニス)で用いられ、樹脂の性能選択の目安として、ミネラルスピリットトレランス、メタノールトレランスの値が用いられます。
ミネラルスピリットトレランスの値が大きくなると他の樹脂との相溶性、光沢、たわみ性、および貯蔵安定性が良くなります。反面焼付け温度がやや高くなります。メラミン樹脂の特長は次の通りになります。
(1)無色透明。
(2)100~150℃、30~60分で硬化しますが、脆く密着不良。
(3)耐水、耐アルカリ、耐溶剤性が良い。
(4)耐候性が良く、240℃では変色する。

 また、メチル化したメラミン樹脂は、貯蔵安定性が悪く、塗料用にはほとんど利用されませんでしたが、水溶性塗料の開発によりメチル化メラミン樹脂の利用も増加しつつあります。
 American Cyanamid Coのヘキサメトキシメチルメラミンは安定性、相溶性に優れ、硬化塗膜も柔軟性で水溶性塗料の架橋剤として注目されています。200℃以上の高温焼付けをするか、酸性触媒を添加して焼付け温度を低下させます。

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