《アルミニウム合金の大気腐食》
アルミニウム合金は大気中で容易に酸化して緻密な酸化皮膜を形成しますので、大気環境での耐食性は良好です。この酸化皮膜の性質はステンレス鋼の不働態皮膜に類似していますが、破壊された場合の自己修復はステンレス鋼の場合より若干時間がかかります。
アルミニウム合金の大気腐食は、孔食と全面腐食及び両者共存形の3タイプの腐食形態を呈します。全面腐食は限られた環境条件下で発生し、ほとんどの場合孔食が発生します。また、合金の種類によっては層状腐食を起こします。この層状腐食はAl-Cu、Al-Zn-Mg及びAl-Zn-Cu系合金にみられます。全面腐食は工場地帯で多く発生します。その原因は工場などからの排出ガス中の成分(フッ化物など)に影響されると考えられますが明確ではありません。全面腐食の場合孔食の発生は少ないです。アルミニウム合金の耐候性は、合金の種類によって若干差があります(Al-Cu系合金の耐候性が比較的悪い)が、曝露された大気条件によって大きな影響を受けます。SO
2やダストの多い工業地帯、海塩粒子の多い海岸地帯、両地帯の大気条件を併せ持つ臨海工業地帯はアルミニウム合金にとっては過酷な環境であり、激しい腐食を引き起こします。
アルミニウム合金は、一般的な工業材料である鉄鋼や銅、ステンレス鋼などに比して非常に電位が卑な金属でありますので、異種金属との接触により激しい腐食を起こす場合があります。特に鉄鋼または同と直接接触している周辺部は、アルミニウムがアノード、鉄鋼または銅がカソードとなって、アルミニウム合金が溶解し、激しく腐食して短期間に貫通孔を生じる場合があるので注意を要します。
大気環境でのアルミニウム合金は、大気腐食による機械的特性の低下は小さく問題は少ないですが、表面は灰色に変化し、工場地帯、都市などばい煙の多い環境では短期間で黒色味を帯びてくるとともに、ダストなど汚れの付着、腐食生成物などにより外観劣化の問題を生じます。そのため裸で使用される場合は少なく、陽極酸化処理(通称アルマイト処理)、塗装など表面処理した材料が実用化されています。特にアルミサッシなどの建材用途には9μm以上の陽極酸化皮膜、またはその上に7μm以上のクリアー塗装あるいは白色塗装を施した陽極酸化複合皮膜処理が行われ、耐候性は非常に優れています。
《クロムメッキについて》
クロムメッキは大気中で曇ったり変色したりせず金属光沢を保ち、また非常に硬くて(ビッカース硬度800~1000)耐摩耗性が優れています。クロムメッキはその用途によって装飾用クロムと工業用クロム(耐摩耗用)に大別されますが、両者とも浴組成、めっき条件に本質的な違いはなく、そのめっき厚が異なるだけになります。
一般装飾用のクロムメッキは光沢ニッケルめっきの上層にめっきされ、めっき厚もJISで0.25μmと決められており、薄いものになります。これに対し、工業用クロムメッキは、通常10μmから50μmの厚さのものが一般的になります。
めっき浴としては、サージェント浴、ケイフッ化物浴とが主流になります。
サージェント浴は無水クロム酸と硫酸からなる浴で、無水クロム酸は50~500g/Ⅼの広い範囲で使用できます。硫酸は無水クロム酸の1/80~1/200くらいの量で用いられますが、一般には1/100になります。アノードとしては、鉛合金系の不溶性のアノードが用いられます。
フッ化物浴はサージェント浴に比べて電流効率が高く、光沢範囲が広いなどの利点がありますが、排水処理の問題やフッ化物による浴の腐食性の問題などがあります。
JIS H 8615 (工業用クロムめっき)に規定があります。
ここまで、アルミニウム合金の大気腐食とクロムメッキについて述べてきましたが、アルミニウム合金の腐食防止コーティングとして非常に優秀な
【ベンツ用メッキング】についてご紹介させていただきたいと思います。
ベンツオーナーの皆様、メッキモールって、実はクロムメッキではなく、アルマイトメッキだということはご存知でしたか?
残念ながらこれでは湿度の高いの日本の気候では早い段階で腐食してしまいます。さらに、一度腐食すると化学的にで落とす事が難しく、コンパウンドで(物理的に)削って落とすしか方法がなく、かなり厄介です。
そこで、新車購入時・メッキモールが綺麗なうちにメッキングでコーティングしてしまう事こそが最大の解決策になります。
もちろんクロムメッキパーツ部分にも使用できますので、クロムメッキ・アルマイトメッキの多い愛車ベンツには使用していただきたい史上"最鏡"ケミカルです!
この機会に、
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