《シリコーン油の特性》
1.沸点が高く凝固点が低い
例えば、水と同じ粘土を有するシリコーン油の沸点および凝固点は152℃および-86℃を示します。分子量が大きくなると、著しく沸点が高くなり、50C.S.以上の粘度のものは蒸溜が不可能であるとともに、非常に低い凍結点を持っています。
2.広い温度範囲で粘度の変化が少ない
このことはシリコーン油の最大の特徴の一つで、従来の鉱油系油と比較して格段の差が認められます。
3.蒸気圧が極めて低い
拡散ポンプ用として市販されているものを使用すると冷却トラップなしで5✕10^-7mm程度の高真空が容易に得られます。
4.電気的特性が良好
その誘電率及び力率は周波数10^3~10^9Hzの広い範囲にわたってほぼ一定であり、また温度変化によるこれら特性の変化も極めて少ないです。
5.大きな耐熱性及び耐酸化性
シリコーン油は、170~180℃までは変化しませんが、200℃ではやや酸化が起こり、粘度変化が認められます。しかし200度程度では空気を遮断すれば完全に安定です。また250℃で空気と接触すると、48時間でゲル化してしまいますが、この場合還元剤の存在は粘度上昇防止に有効です。一方、酸素を遮断した状態の熱の影響は石油のクラッキング同様低分子量物に分解しますが、その温度は250℃以上で始まり、350℃で促進されます。酸素に対する抵抗性も著しく大きく、圧力2000psi、150℃1時間または250℃30分ではシリカの生成は皆無でした。さらにシリコーン油の分子構造中にC
6H
5基を含有する場合は225℃では酸化による変化はほとんど認められず、250℃でようやく粘度上昇が認められました。
6.多くの化学薬品に侵されにくく、自らも他の素材を侵さない
シリコーン油は化学的に不活性で希薄酸、アルカリ及び塩類水溶液には安定ですが、濃硫酸・濃リン酸には解重合を起こしてとけ、濃硝酸は高温で酸化されます。また乾燥塩酸ガスに触れると、シロキサン結合の開裂を起こして粘度が下がり、塩素に接触すると、有機基の塩素化が起こり、粘度が増します。一方シリコーン油は金属、ゴム、プラスチックスなどに対し全く腐食性がありません。シリコーン油について、10種の金属に168時間、200℃接触させたときの粘度変化を測定したデータがありますが、鉛及びテルルの時に最大で、ジュラルミン、カドミウム、銀、鉄鋼、亜鉛は全く変化なく、銅、セレンにおいて若干の粘度低下が認められたといいます。
7.大きい溶解性
一般に無極性の溶媒にはよくとけますが、有極性のものには溶けにくいです。特に溶媒中に水分があると溶解度は非常に低下します。
8.潤滑性状はあまりよくない
普通に用いられる金属の組み合わせ間の回転摩擦には良好な潤滑性を示しますがsteel-steelの場合にはoilnessが不十分で荷重の大きい場合には使用範囲の制限を受けます。この油性向上のために添加剤として脂肪族アミン類、メルカプタン類及び有機酸エステル類が推奨されていますが、この点に関してはなお多くの問題が残されています。このほかその目的のためにシリコーン油の構造中のフェニル基にCF
3、Cl、Brなどを導入して潤滑性状の改良を企図している報告も出されています。
9.毒性はほとんどない
毒物学的研究の結果によれば試験用動物の皮膚には全く刺激を与えず、またその動物の体重の2%量のシリコーンを経口的に与えても何らの病変は認められないとされています。
《シリコーン製品のご紹介》
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・金属、プラスチック、ゴム等の潤滑・離型・ツヤ出し
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です。無色・無臭でFDA規格にも適合しているので食品工場でも使用できます。(食品に直接
触れる部分には使用しないでください。)
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(素材や劣化状態により脱色や変色などの恐れがあります。)
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