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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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低フッ化樹脂塗料



フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂ともに融点200℃前後の樹脂で、フッ化ビニリデン樹脂の方が分解温度が高いため塗料用としては使いやすいです。いずれも白粉末の微粒子ポリマー(0.1~1.0ミクロン)で、高沸点溶剤に分散させた分散型塗料で、焼付け乾燥時に高沸点溶剤の溶媒和効果によりポリマーの融点を低下させて、溶融させると同時に高沸点溶剤が蒸発して連続塗膜を作るものになります。塗料の組成としては微粉末ポリマー顔料、高沸点溶媒、希釈剤、安定剤、添加剤からなっています。
 (1)高沸点溶媒 ジメチルフタレートジエチルフタレート、ポリエチレンカーボネート
 (2)希釈剤 MIBK,DIBKなどのケトン類
 (3)安定剤 ポリマーの熱分解を防止するためポリヒドロキシ化合物、リン化合物、硫黄化合物

 フッ化ビニル樹脂は結晶性のため結晶化度、結晶の大きさによって性能が変化します。特にフッ化ビニリデン樹脂は高結晶性樹脂のため顕著で、この樹脂をベースとした分散型塗料は270℃で3~5分焼付けして急性(水冷)したものと、放冷したものでは、急冷した方が塗膜光沢が倍ほど違います。すなわち急冷すると結晶度が小さく外観は光沢面となります。フッ化ビニル樹脂は結晶性が低いので、水冷、放冷による差異は顕著ではありません。これらの樹脂を用いた低フッ素化樹脂塗料の塗膜性能はそれらの性質が表れます。
 低フッ素化樹脂塗料の用途は上記性能が示すように耐候性において極めて優れているため、メンテナンスフリーの屋外塗装、特に海外ではカラー鋼板に用いられています。
 我が国でも高層ビルの塗装に用途開発があり、また耐薬品性が優れていることからドラム内面塗装に期待されます。

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高フッ素化樹脂塗料



4フッ化エチレン樹脂塗料は、4フッ化エチレンの水性ディスパーションを基材とし、これに接着助剤、顔料を加えて焼付け用塗料とします。用途により耐摩耗性、耐クリープ性を強化するためガラスファイバー、二硫化モリブデンなどを配合することがあります。この塗料はスプレーして、370~380℃の高温で焼付けして、均一な塗膜にします。したがって、塗装可能な素材は限定され、亜鉛、スズ、木材などは不可となります。また、素地に対する密着性が極めて悪いので、あらかじめ特殊な下地処理を施すことが必要で、通常ブラストまたはエッチングが行われます。あるいはさらに特殊プライマーを約5~8ミクロンの薄膜吹きつけを行います。焼付け後は急冷されます。
 高フッ化樹脂塗料は耐薬品性、電気的性質、非粘着性、耐熱、耐寒性に優れており、また摩擦係数も低いです。
 用途は主としてその特徴を生かした方面に用いられます。
 (1)耐薬品性から化学工場関係
 (2)電気的性質から、電気、電子部品および計器類
 (3)非粘着性から家庭用厨房器、食品関係
 (4)低摩擦係数のため精密機械、輸送機など

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フッ素樹脂塗料:概要、種類と特性



▽概要
 フッ素樹脂は4フッ化エチレン樹脂、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体、3フッ化1塩化エチレン樹脂、2フッ化ビニリデン、6フッ化プロピレン共重合体、2フッ化ビニリデン樹脂、1フッ化ビニル樹脂などがこの範疇に入ります。しかし、このうちフッ素樹脂塗料としては、2フッ化ビニリデン樹脂を主体としたものと1フッ化ビニル樹脂を主体としたものとがあります。これらのフッ素樹脂はフッ化度が低いため、高フッ化度の樹脂と比べると、その特性はやや劣るというものの、一般塗料用樹脂に比べると、耐候性、耐薬品性、物理的加工性に優れています。特にフッ化ビニリデン樹脂は耐候性が極めて良いのでカラー鋼板用として建材関係に欧米では使用されています。

▽フッ素樹脂の種類と特性
 フッ素樹脂は高フッ素化樹脂と低フッ素化樹脂に大別することができます。
 塗料の基材となるフッ素樹脂は、フッ素化の程度とフッ素原子の分子中の配置によって樹脂の安定性、特性が変わってきますが、一般的特性は次のようになります。
 (1)非粘着性で、汚れにくい。
 (2)耐候性に優れ、紫外線や厳しい気象条件に対して安定である。
 (3)低温脆化による抵抗力が強い。
 (4)電気特性に優れ、絶縁破壊強度が高い。
 (5)耐薬品性が強い。
 (6)機械的強度が高い。

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