▽概要
フッ素樹脂は4フッ化エチレン樹脂、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体、3フッ化1塩化エチレン樹脂、2フッ化ビニリデン、6フッ化プロピレン共重合体、2フッ化ビニリデン樹脂、1フッ化ビニル樹脂などがこの範疇に入ります。しかし、このうちフッ素樹脂塗料としては、2フッ化ビニリデン樹脂を主体としたものと1フッ化ビニル樹脂を主体としたものとがあります。これらのフッ素樹脂はフッ化度が低いため、高フッ化度の樹脂と比べると、その特性はやや劣るというものの、一般塗料用樹脂に比べると、耐候性、耐薬品性、物理的加工性に優れています。特にフッ化ビニリデン樹脂は耐候性が極めて良いのでカラー鋼板用として建材関係に欧米では使用されています。
▽フッ素樹脂の種類と特性
フッ素樹脂は高フッ素化樹脂と低フッ素化樹脂に大別することができます。
塗料の基材となるフッ素樹脂は、フッ素化の程度とフッ素原子の分子中の配置によって樹脂の安定性、特性が変わってきますが、一般的特性は次のようになります。
(1)非粘着性で、汚れにくい。
(2)耐候性に優れ、紫外線や厳しい気象条件に対して安定である。
(3)低温脆化による抵抗力が強い。
(4)電気特性に優れ、絶縁破壊強度が高い。
(5)耐薬品性が強い。
(6)機械的強度が高い。