《水洗水による冷却放出》
水洗水が処理液温に近ければ、熱損失が防げます。そのためには水洗工程を多段水洗として水量を減少させる方法がとられています。1段水洗と同一の水質を保つのに2段水洗では水量は1/5~1/10に、3段水洗では1/20~1/50で済みます。ただし、水洗水の温度が高いということは被処理物の表面が乾きやすくなるために注意が必要になります。
《排気による放熱》
スプレー法前処理装置の前後についている排気ファンからの放熱は全体の40%といえます。そのため排気ファンの風量は工場内作業環境を保ちうる範囲内で、およびコンベアーが汚染されない範囲で抑制するのが望ましいです。放熱量としては出口側より入口側の方が多いため、脱脂工程の前に、予備脱脂工程、その前に水洗工程を入れることにより放熱を少なくすることができます。温度の形を山型にすることにより(出入り口側が低い)排気ファンの方に行く熱が非常に少なくなり、排気容量を少なくすることができます。