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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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タールエポキシ樹脂塗料(tar epoxy resin coating)




 エポキシ樹脂にコールタール、ビチューメン(瀝青質)などと硬化剤を原料とした塗料です。旧JIS K 5664:2002「タールエポキシ樹脂塗料」では、その種類を次のように分けています。
 1種:耐油性・耐薬品性が優れているもの。
 2種:耐油性・耐薬品性をもっているもの。
 3種:耐油性・耐薬品性を必要としないところに用いるもの。
 中でも1種タイプはすぐれた耐水性や対塩水性もあるため、海洋構造物の没水部を中心に広く使用されてきました。極めて防食性が優れ、厚塗りが可能であるため、高度の防食性能と耐久性が必要な箇所や、塗り替え塗装の困難が伴う箇所などに用いられます。他の合成樹脂系塗料と比較して素地への浸透性が良く、不安定な素地調整面への適用性がやや良いです。この塗料は防錆顔料が配合されておらず、防食効果はもっぱら塗膜の環境遮断機能によるものであるので、塗装に当たっては必要な塗膜厚を確保してピンホールのないように施工することが非常に重要です。タールエポキシ樹脂塗料には、次のような使用上に制約・留意点があります。
 ①色が黒と茶褐色に限定される。
  美装仕上げを目的に一般の上塗り塗料を塗り重ねると、タールが表面ににじみ出る(ブリード)
 現象を生じます。
 ②低温下では硬化しにくい
  一般のものは、10℃以下で硬化反応が進みにくいため、低温時にはイソシアネート系硬化剤を用いた
 タイプのものが使用されます。
 タールには発がん性の懸念がある物質を含んでおり、2009年にJIS K 5664は廃止されました。しかし安全衛生性を考慮して、コールタールそのものは使用せずビチューメンとして特殊膨潤端を用いたタールエポキシ樹脂塗料もあります。

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アルキド樹脂塗料




 鉄建築物には必ずさび止め塗料を塗って保護し、この上にはとくに美装を目的として、主に合成樹脂ペイントが塗られています。
 古くは、天然の植物油であるアマニ油、大豆油、サフラワー油等の自然乾燥の力(酸化重合乾燥)を利用して油性塗料が塗られていましたが、合成化学の発達により、油の乾燥機能を利用して、これにある比率で無水フタル酸、多価アルコールを反応させ(縮合重合)て、油の乾燥の遅い欠点を大幅に改良した合成樹脂調合ペイントが出現しました。
 この合成樹脂は一般にフタル酸樹脂とかアルキド樹脂という名で呼ばれています。上記原料の比率を各種変えることでいろいろの異なった特性を持つ樹脂及び塗料が得られ、その特性に応じて若干使用用途が変わります。
 油の量が比較的多い系を長油性アルキド樹脂塗料(または合成樹脂調合ペイント)、中程度のものは中油性アルキド樹脂塗料(またはフタル酸樹脂エナメル)と呼びます。もう少し油量が減り、逆に無水フタル酸の量が増えてくると短油性アルキド樹脂塗料と呼ばれます。
 一般建築用には長油性アルキド樹脂塗料が標準的に使用され、鉄、木部に塗布されます。長油性の場合は油量が多いだけに、油の長所が生かされ、特に刷毛作業性、密着性、肉持ち感が良く、耐候性、乾燥性が油性塗料より優れています。
 中油性アルキド樹脂塗料は無水フタル酸が増え油量が減った分だけ、速乾性で塗膜硬度がアップし、また耐候性もよくなりますが、反面、刷毛作業性や密着性、肉持ち感が低下してきます。用途的には建築用と工業用の両分野へ使用されています。工業用としては、電気機器、車輌、農機具等幅広く使用され、塗装方法は刷毛よりもエアースプレー等の機械塗装が主体となります。
 短油性になると、油の含有量はかなり少なくなり、単独樹脂での酸化重合が低下するため、一般的にはラッカーや焼付用メラミン等の樹脂とブレンドされ、これら硬い樹脂の可塑剤的な趣旨で使用されています。

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建築用さび止め塗料



建築材料のうち、鉄構造物に対しては必ず腐食防止処理を施す必要があります。鉄は木やコンクリート素材と異なり、大気中の水分や酸素との反応性が高くて容易に腐食されます。いったん腐食されると鉄の内部までこの反応が促進し、ついにはボロボロの状態となって、鉄の機能をなくすことになります。したがって防食塗料を塗ってこの腐食因子を阻止し、半永久的に鉄の機能を維持するような処置をとることが必要となります。なお、さび止め塗料の詳細については、「さび止め塗装」のカテゴリーを参照してください。

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