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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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鉄面の素地調整上の注意事項



  1. 素地調整は一般に工場において素材の組み立て前に行います。
  2. 汚れ、ごみなどは拭き取り、鍛造・溶接・リベット継ぎ等の箇所に付着した不純物は、スクレーパー、ワイヤーブラシ、研磨布などで除去します。
  3. 油、グリースなどの付着物は拭き取った後、揮発油、トリクレン、ソルベントナフサなどの溶剤で洗いとるか、または石けん水で洗いとり、水、熱湯などで洗い乾燥します。
    鋼製の建具、造作、家具など薄鋼板製で美装を要するもの、および化学処理を施すものについては、とくに入念に脱脂をするものとし、弱アルカリ性水溶液(苛性ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダなどの水溶液)につけて70~80℃に加熱処理したのち、湯洗いをしてアルカリ分を除去するか、または揮発油、トリクレンなどの溶剤で洗いとります。
  4. 一般構造用の大きな赤さびは、電動工具、ハンマー、スクレーパーなどで落とし、赤さびはワイヤーブラシ、研磨布#60~80などで除去します。
    鋼製建具、造作、家具などの鋼板は、ワイヤーブラシ、研磨布などで黒皮、細かいさびを除去し大部分に地肌が現れる程度にするか、またはブラスト工法によってさびを落とします。
    化学処理を施す場合は、薄い酸につけるか、またはブラスト工法によって黒皮、細かいさび、深いさびを除去したのち温水で洗って下地処理塗装に移ります。
  5. さび落とし後、ごみ、ほこりを清掃します。
  6. 化学処理は、さび落とし直後すみやかに行います。
  7. リン酸塩処理の方法は、リン酸塩溶液に鉄材をつけて強固なリン酸塩皮膜を一様に形成させた後温水で洗います。
    クロム酸処理を行う場合はさらにクロム酸液につけて処理します。(処理見本を提出して、あらかじめ係員の承諾を受けるのがよいです。)
  8. さび落としや化学処理のあとに、鉄材面に付着している水分は、完全に除去します。

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鉄面の素地ごしらえ




 鉄材の表面は一般に黒皮と呼ばれる酸化鉄皮膜で覆われているものや、保管状態によって表面にさびを生じているものもあります。さらに切断、加工等の加工によって、油類の付着や溶接カスの付着がみられます。したがって、塗装に先立ってこれら油分やさび等を完全に除去することが必要となります。
 鉄部の付着物としては、さびやミルスケール(黒皮)などがありますが、このさび落としの素地調整の程度には次のようなグレードがあります。


◎素地調整の種別
ケレン種別調整程度調整工法
1種ケレン赤さび、黒皮などを
完全に除去し、鉄肌
をあらわし清浄にする。
ブラスト法または酸洗。
2種ケレン旧塗膜及びさびを除
去し、鉄肌をあらわ
にし清浄にする。
ワイヤーホイル、ディ
スクサンダーなどの
動力工具とハンマー、
スクレーパー、ワイ
ヤーブラシなどの手
工具を併用。
3種ケレン活膜は残さず、発錆
部分はさびを除去し、
鉄肌をあらわして清
浄にする。
ワイヤーホイル、ディ
スクサンダーなどの
動力工具とハンマー、
スクレーパー、ワイ
ヤーブラシなどの手
工具を併用。
4種ケレン粉化物及び汚れを除
去し、清浄にする。
活膜は残す。
ワイヤーブラシやサ
ンドペーパーを使用。

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建築塗装の目的




 建築塗装の目的は他の塗装の場合と同じく、保護と美装であることはもちろんですが、被塗装物の種類や接触する環境、使用の状態によって保護目的か、美装目的かに重点が変わります。
 屋外の塗装は一般に耐候性を主とし、素材保護を目的とすることは言うまでもありませんが、意匠効果を求める場合には美装に重点を置かれる場合もあります。また、屋内塗装では保護はむしろ主要目的ではなく、美装に重点を置くことが多くなります。しかしながら屋内においても、その場所によっては塗料選定目的は異なり、たとえば水分に接触することの多い浴室、台所、便所などは十分な耐水性や防かび性をもたせるための塗料選定が必要であり、また化学工場のように種々の薬品雰囲気のある場所では、耐薬品性のある塗料を塗布し、素地を酸、アルカリ、油などの侵食からまもる必要があります。

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