被塗装物の素材の不良によって起きる欠陥は、吸収性の大きな材質、水分の含有、付着物の汚れなどが原因となって塗膜に欠陥を生じます。
一例を挙げると、モルタル、ブラスター面などが乾燥不十分のうちに塗装すると、アルカリを含んだ水分のために、ふくれ、はがれ、退色などの塗膜を劣化させる原因となります。防止対策としては素材を十分に乾燥させ、モルタル水分計、pHメーターなどを用いて水分、アルカリ度を測定し、含水率6%以下、pH9以下で塗装可能時期を判断します。また、鉄面、亜鉛めっき面などの表面処理が不十分であると付着不良となり、はく離、はじきなどの原因となります。防止方法としては、化学処理による素地調整を完全に行うことが必要になります。