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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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マグネシウム合金の成形加工



マグネシウム合金の成形加工法としては、ダイカスト法、チクソモールド法、が主流となっていますが、最近ではプレスフォージング法が注目されてきています。
 ダイカスト法、チクソモールド法の成形プロセスは、溶融または半溶融のマグネシウム合金を高圧・高速で金型内に射出する方法であり、温度・圧力・流動挙動の制御などが重要で、成形品の金属組成・断面組成構造・結晶構造・表面品質などの均一性・再現性を得るためには、金型設計・成形条件設定などが重要になってきます。
 現在、マグネシウム合金成形品の薄肉形成ができ注目されていますが、品質レベルでの問題点は次のような点が挙げられています。

 ・金属組成のばらつき……ロット間だけでなく同一製品の中でも化学的・物理的に不均一である。
 ・表面欠陥……湯ジワ、巣、クラック、ワレ、ヘコミなど
 ・成形品への巻き込み物……離型剤、切削油、酸化物など

 このような問題点が、塗膜の付着不良、塗装外観不良などの悪影響を及ぼします。

 一方、プレスフォージングは300℃以上に加熱したマグネシウム合金板をつぶして鍛造すると同時に、絞り・曲げなどのプレス成形を行う方法で、次のような特徴があります。

 ・機械的性質に優れている。
 (ダイカスト品と比べて引張強度1.3倍、耐力約1.5倍、伸び約2.5倍)
 ・シャープな形状が得られ、表面肌が美麗で質感がある。
 ・成形時間が短縮できる(ダイカストに比べ約1/2)
 ・湯ジワがなく、酸化物・ガスの混入がない(歩留95%以上)

 このような特徴があり、注目されている成形方法ではありますが、材料コストが高くなってしまいます。


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マグネシウム合金について



日本のマグネシウム地金は100%輸入に頼っており、2000年についてみると輸入量は38,000トンで前年比10%増となっております。さらに、ダイカスト成形に使用されるマグネシウム地金の量をみると、2000年は4,280トンと前年比48%増となっており、高伸長率となっています。
 マグネシウム合金は、軽量化ニーズの高い自動車分野がリードしていますが、マグネシウム合金は次のような特長があります。
 ・実用金属中6番目に豊富な鉱物として地殻組成の約2.5%を占め広範囲で存在し、海水中にも含まれている。
 ・実用金属として最も軽い素材(比重はアルミニウムの2/3、鉄の1/4)
 ・比強度、比剛性が鉄やアルミニウムよりも優れている。
 ・リサイクル性がよい。
 ・実用金属中最大の振動吸収性(減衰能)がある。
 ・耐くぼみ性が優れている。
 ・広い周波数帯で高い電磁シールド性を示す。
 ・寸法安定性に優れている。
 ・切削加工性に優れている。

 近年このような特長が注目され、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ、液晶プロジェクター、音楽プレーヤーなどの家電製品に急速に採用されています。



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アルミニウム合金とクロムメッキ~メッキングの紹介



《アルミニウム合金の大気腐食》

 アルミニウム合金は大気中で容易に酸化して緻密な酸化皮膜を形成しますので、大気環境での耐食性は良好です。この酸化皮膜の性質はステンレス鋼の不働態皮膜に類似していますが、破壊された場合の自己修復はステンレス鋼の場合より若干時間がかかります。
 アルミニウム合金の大気腐食は、孔食と全面腐食及び両者共存形の3タイプの腐食形態を呈します。全面腐食は限られた環境条件下で発生し、ほとんどの場合孔食が発生します。また、合金の種類によっては層状腐食を起こします。この層状腐食はAl-Cu、Al-Zn-Mg及びAl-Zn-Cu系合金にみられます。全面腐食は工場地帯で多く発生します。その原因は工場などからの排出ガス中の成分(フッ化物など)に影響されると考えられますが明確ではありません。全面腐食の場合孔食の発生は少ないです。アルミニウム合金の耐候性は、合金の種類によって若干差があります(Al-Cu系合金の耐候性が比較的悪い)が、曝露された大気条件によって大きな影響を受けます。SO2やダストの多い工業地帯、海塩粒子の多い海岸地帯、両地帯の大気条件を併せ持つ臨海工業地帯はアルミニウム合金にとっては過酷な環境であり、激しい腐食を引き起こします。
 アルミニウム合金は、一般的な工業材料である鉄鋼や銅、ステンレス鋼などに比して非常に電位が卑な金属でありますので、異種金属との接触により激しい腐食を起こす場合があります。特に鉄鋼または同と直接接触している周辺部は、アルミニウムがアノード、鉄鋼または銅がカソードとなって、アルミニウム合金が溶解し、激しく腐食して短期間に貫通孔を生じる場合があるので注意を要します。
 大気環境でのアルミニウム合金は、大気腐食による機械的特性の低下は小さく問題は少ないですが、表面は灰色に変化し、工場地帯、都市などばい煙の多い環境では短期間で黒色味を帯びてくるとともに、ダストなど汚れの付着、腐食生成物などにより外観劣化の問題を生じます。そのため裸で使用される場合は少なく、陽極酸化処理(通称アルマイト処理)、塗装など表面処理した材料が実用化されています。特にアルミサッシなどの建材用途には9μm以上の陽極酸化皮膜、またはその上に7μm以上のクリアー塗装あるいは白色塗装を施した陽極酸化複合皮膜処理が行われ、耐候性は非常に優れています。

《クロムメッキについて》

 クロムメッキは大気中で曇ったり変色したりせず金属光沢を保ち、また非常に硬くて(ビッカース硬度800~1000)耐摩耗性が優れています。クロムメッキはその用途によって装飾用クロムと工業用クロム(耐摩耗用)に大別されますが、両者とも浴組成、めっき条件に本質的な違いはなく、そのめっき厚が異なるだけになります。
 一般装飾用のクロムメッキは光沢ニッケルめっきの上層にめっきされ、めっき厚もJISで0.25μmと決められており、薄いものになります。これに対し、工業用クロムメッキは、通常10μmから50μmの厚さのものが一般的になります。
 めっき浴としては、サージェント浴、ケイフッ化物浴とが主流になります。
 サージェント浴は無水クロム酸と硫酸からなる浴で、無水クロム酸は50~500g/Ⅼの広い範囲で使用できます。硫酸は無水クロム酸の1/80~1/200くらいの量で用いられますが、一般には1/100になります。アノードとしては、鉛合金系の不溶性のアノードが用いられます。
 フッ化物浴はサージェント浴に比べて電流効率が高く、光沢範囲が広いなどの利点がありますが、排水処理の問題やフッ化物による浴の腐食性の問題などがあります。
 JIS H 8615 (工業用クロムめっき)に規定があります。

【ベンツ用メッキング】の紹介》

 ここまで、アルミニウム合金の大気腐食とクロムメッキについて述べてきましたが、アルミニウム合金の腐食防止コーティングとして非常に優秀な【ベンツ用メッキング】についてご紹介させていただきたいと思います。 



 ベンツオーナーの皆様、メッキモールって、実はクロムメッキではなく、アルマイトメッキだということはご存知でしたか?
 残念ながらこれでは湿度の高いの日本の気候では早い段階で腐食してしまいます。さらに、一度腐食すると化学的にで落とす事が難しく、コンパウンドで(物理的に)削って落とすしか方法がなく、かなり厄介です。
 そこで、新車購入時・メッキモールが綺麗なうちにメッキングでコーティングしてしまう事こそが最大の解決策になります。
 もちろんクロムメッキパーツ部分にも使用できますので、クロムメッキ・アルマイトメッキの多い愛車ベンツには使用していただきたい史上"最鏡"ケミカルです!

 この機会に、【ベンツ用メッキング】を使ってみたい!という方は下のバナーから是非お求めください!



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