私たちの社会が現在直面している最も深刻な問題はごみ問題です。今のところの専門家の認識では、この問題はもはや処理方法を考えるのでは解決できず、ごみを出さない方法を考えるべきであるとされています。エコマークの下段表示を見ても「リサイクル」となっているものが多いです。塗料に関するエコマーク商品類型はまだありませんが、今後現れるものと考えられます。
現在までに取得されたエコマークにはPETボトルリサイクルが目立ちます。リサイクルPETボトルの塗料への適用としては、そのまま粉砕しフレークとしたものをサンドブラスト鋼板に溶融塗装して付着性を調べた例が報告されています。表に示すようにニューPETやPVCと比較してより強く、熱サイクル試験によっても劣化しないことが報告されています。日本においても粉体塗料への報告が報じられています。
多方面に利用できるケミカルリサイクルについては、超臨界メタノールを利用した報告があります。
表.サンドブラスト鋼板に塗装した塗膜の付着強さ
(10サンプルの平均値、カッコ内の値は標準偏差)Steel Pretreatment | Coatings | Thickness(t) (μm) | Adhesion (kg/cm^2) |
Sand blasted | PET-R PET-P PVC | 200<t<300 | 169(21) 128(20) 61(39) |