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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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ブラスト・ケレン(blast cleaning)




 「ケレン」という言葉は塗装現場で広く使われている一種の隠語で、素地調整あるいはさび落としの意味になります。
 由来はcleanがなまったものといわれています。1~4種ケレンという言葉は「鋼道路橋塗装・防食便覧」「国土交通省積算基準」などに公用語としても使われています。動力工具・手工具による2種ケレンと3種ケレンについては業界内でも橋梁塗装分野では素地調整方法とグレードを合わせて示す立場で使用され、用語がいまだに混乱しています。今後は素地調整方法とグレードは別けて国際基準に準じて使用されることが望まれます。
 ブラストによる素地調整(blast cleaning)は動力工具処理方式に比べ装備に資金が必要でありますが、効率では圧倒的に優れています。特にミルスケールの除去にはほとんどがブラストによって行われ、直ちにショッププライマーが塗装されています。
 ブラスト方法は研掃材(研削材、研磨材ともいう)によって大別され、ショットブラスト(特殊鋼球)が代表的な方法です。ブラスト方式にはバキュームブラスト、湿式サンドブラスト、ウォータージェットさび落としなどの方式も一部に採用されています。近年、研掃材にガーネットなどの種々の鉱物粒子、アルミナ・スピネル系人工研掃材、ドライアイス粒子などを使用するブラスト方法などを使用するブラスト方法が開発され、用途もさび落としだけでなく清掃などにも検討されています。
 ブラスト処理上の大きな問題点は騒音と粉塵による環境の問題であり、現場での素地調整は現状では動力工具処理がまだ多いです。

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ふっ素樹脂系塗料(fluoropolymer coating)




 ふっ素樹脂は、ポリエチレンやポリプロピレンなどに代表される脂肪族炭化水素系樹脂の水素原子の一部、または、全部がふっ素原子に置き換わった構造をもち、C-Fの結合が非常に安定であるため、耐候性が抜群によく被粘着性、耐薬品性等に優れています。
 ふっ素樹脂塗料は優れた耐候性により塗り替え期間を長くでき(塗り替え回数を低減でき)、ライフサイクルコストの削減に貢献できます。
 高耐候性機能以外には、塗膜表面を親水性にすることで雨筋などによる汚れを防止し、外観を保つ低汚染性塗料としても需要を拡大しています。
 ふっ素樹脂塗料は2つのタイプに分類されます。1つはポリふっ化ビニリデンをアクリル樹脂とともに有機溶剤に分散させたオルガノゾル系のものです。もう1つはフルオロオレフィンと溶剤相溶性の高いビニルエーテルを交互共重合させることによって有機溶剤に可溶化させたもので、ビニルエーテル化合物として官能基をもったモノマーを使うことでイソシアネートやメラミンで硬化することができます。
 ふっ素樹脂塗料の用途は建築向けがメインであり市場の7割弱を占めます。建築用途の中では屋根や壁材、内装材など、向上でライン塗装を行う製品が中心となっています。次いで、橋梁や大型建築物など塗装が困難で、塗り替え回数を低減させたい物件で採用されています。

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ビニル樹脂塗料(vinyl resin paint)




 ビニル樹脂塗料とは、展色剤としてビニル樹脂を使用した塗料です。
 ビニル樹脂としては、塩化ビニル樹脂をはじめとして、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂など種類が多く、塗料用展色剤としてはほとんどが共重合樹脂のものが使用されます。その代表的樹脂が塩化ビニル樹脂と酢酸ビニル樹脂の共重合体であり、これは塩化ビニル樹脂の強靭性、耐化学薬品性と酢酸ビニルの易溶性、可塑性、付着性などを兼ね備えています。塩化ビニルが87%前後のものは溶解性があまりなく、溶液粘度は高いですが、塗膜は強靭で耐薬品性が特に優れています。塩化ビニルと酢酸ビニルのモル比が70:30くらいの共重合体は溶解性が良く、溶液粘度も高くなりません。共重合体の性質は、重合度により異なり、塗料用としては大体平均重合度100~400程度であります。ケトン類、酢酸エステル類、芳香族系溶剤に溶解します。またアクリルエステル樹脂、アルキルフェノール樹脂などと相溶します。塗膜は、耐酸性、耐アルカリ性をはじめ、耐海水性、耐水性、耐候性などに優れます。
 これらビニル樹脂を用いた塗料は、溶剤蒸発によって乾燥するので速乾性です。これは耐水性、耐薬品性に優れていますが、耐溶剤性、耐熱性はあまり良くありません。従来この塗料は塗装1回あたりの膜厚が小さく、多数回の塗装を必要とする欠点がありましたが、最近では1回に60μm程度の膜厚が得られる厚膜型の製品も開発されています。

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