ニトロセルロース塗料に用いられる溶剤は、3種類に分類され、それぞれ異なった役割を持ちます。
(1)真溶剤
硝化綿を溶解するもので、ケトン類、エステル類およびエーテル類とアルコール類の一部がこれに属します。
(2)助溶剤
助溶剤は、単独では硝化綿を溶解しませんが、真溶剤に配合して使用すると、真溶剤の溶解力を増大させます。エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどがこれに属します。例として、酢酸ブチル単独よりも、エタノールを併用する方がトルオール希釈率は高くなります。
(3)希釈剤
希釈剤は硝化綿を溶解しませんが、真溶剤と助溶剤の混合液にある程度加えても析出しないものを希釈剤といいます。トルオール、キシロールなどの芳香族炭化水素が用いられます。