レオロジーコントロール剤
①主に粘度を増加させる目的で使用される増粘剤(シックナー)
②チクソトロピー性を付与させる目的で使用される揺変剤(チクソトロピック剤)チクソトロピー性とは
一定のせん断速度で流動させたときに粘度が減少し、その後流動を止め静置すると再び元の高粘度に戻る性質です。
塗料にこの性質を付与すると、分散や塗装工程における作業性を損ねることなく、顔料の沈降を防止し、厚塗りしたときのたれ(だれ)防止が可能となります。
これらの機能を付与するために使用するレオロジーコントロール剤を特に沈降防止剤、たれ(だれ)防止剤ともいいます。
▽レオロジーコントロール剤は、無機系および有機系に分類されます。
①添加剤自身がビヒクル中で構造を形成するものと、②無機粒子や樹脂粒子との相互作用により構造を形成し、粘性を発現するものとがあります。
▽使用される系が溶剤系または水系により異なる特性を有する素材が使用されます。
▽ビヒクル(バインダー溶液)の種類、及び顔料の形態などにより効果が異なります。
目的とする機能(増粘、沈降防止、たれ防止)を考慮したうえで適切なレオロジーコントロール剤を選択することが必要です。
▽過度の使用は塗膜物性等に悪影響を与える場合もあります。十分な予備検討が必要です。