パール系エフェクト顔料
天然パールエッセンス、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、金属酸化物被覆雲母、金属酸化物被覆アルミナフレーク、シリカフレークなどの板状基体の表面に金属酸化物を被覆したものは、二酸化チタン被覆タイプであれば、その被覆膜厚を変化させることによりシルバー色から、ゴールド、レッド、パープル、ブルー、グリーンなどの干渉色を発現するパール顔料となり、酸化鉄タイプは、酸化鉄を被覆することによるブロンズ調からレッド調の着色粉末のパール顔料となります。
これらの金属酸化物被覆タイプは、他のパール顔料と比べて、無毒で熱安定性、化学的安定性および機械的強度に優れるという特長をもちます。自動車外装用途など厳しい耐候性が求められる用途には、表面処理タイプもあります。マイカ系パール顔料
金属酸化物被覆雲母(マイカ)は、天然白雲母または合成雲母を基材にその表面に高屈折率の二酸化チタンや酸化鉄などの金属酸化物を被覆したものです。金属酸化物被覆雲母は、他の金属粉顔料と比べ分散性が良く、非導電性、耐酸、耐アルカリ性、耐熱性など優れた物性を有し、溶剤系塗料のみならず水系塗料に汎用的に使用されています。アルミナフレーク系エフェクト顔料
天然雲母基材特有の不純物(鉄、銅、マンガン)によるくすみや濁りを解消するために、天然雲母の代わりに、結晶酸化アルミニウムフレーク(アルミナフレーク)を基材として光学顔料で、より白く(シルバータイプ)、高彩度(干渉色タイプ)で、高光沢またはキラキラ感の強い効果を持つパール系エフェクト顔料の一つです。高純度のアルミナフレークを基材として、マイカ系パール顔料と同様に、無毒性で熱安定性、化学的安定性および機械的強度に優れ、自動車外装用に多く使用されています。シリカフレーク系エフェクト顔料
特殊な製法で酸化ケイ素(シリカ)をフレーク状に加工したものを基材として、さらに金属酸化物が表面に被覆されています。基材であるシリカフレークの厚みが高度にコントロールされているため、顔料に対する入射光と反射光の光路差・干渉光を観察角度により連続的に変化させることが可能となります(マルチカラーエフェクト)。
マイカ系パール顔料やアルミナフレーク系顔料と同様に、無毒性で熱安定性、化学的安定性および機械的強度に優れ、自動車外装用にも使用されています。