忍者ブログ

塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

[PR]



×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


【塗膜の物理性能】耐摩耗、平滑さ、厚さ



《耐摩耗試験》

 塗膜がこすられたり、けずられたりすることに耐える性質を耐摩耗性といいます。耐摩耗性を試験する方法に、落砂摩耗試験、ティバー摩耗試験機があります。
 落砂試験の場合は45度の傾斜においた塗板の表面に、研磨剤である砂を落下させ、摩耗状態を調べるものになります。一方、ティバー摩耗試験機の場合、水平に回転する円形の塗板の表面に2個の摩耗リングによって荷重をかけながら塗膜を摩耗させるもので、その変化を塗板の重量変化で確認します。

《平滑さ試験》

 塗膜の平滑さは別名でレベリングというもので、塗装したのち塗料が流動して、平らでなめらかな塗膜ができる性質であります。
 この性質を調べる試験は、特に標準化したものはありませんが、一般に塗膜の平滑さは、塗膜の外観を調べるときに調べるもので、はけ目、ゆずはだ、うねりなどの高低の多少、大小によって判断します。

《厚さ試験》

 塗膜の性質を調べる試験のうち、重要な性質の1つとして塗膜の厚さを調べることであります。塗装の目的である美装ににしろ保護にしろ一定の塗り厚さがない場合、塗膜の物理性能、化学性能ともばらついた性能になってしまいます。
 調べる方法としては2つに分けられ、塗装直後の塗膜が未乾燥の状態で調べる場合と、乾燥した塗膜において調べる場合があります。
 塗装直後の場合は、円形のウェットフィルムゲージをまだ乾燥していない塗膜面にころがし、ゲージの測面に付着した位置で判定する方法があります。
 一方、乾燥塗膜の場合、主に鉄面に塗装された塗膜について、電磁式測定法によるものでエルコメーターや、ケット式などの携帯用が用いられます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

PR

【塗膜の物理性能】耐屈曲性、付着性、衝撃



《耐屈曲性試験》

 塗膜の柔軟性を表す性質として可とう性がありますが、金属面などに塗装して折り曲げたとき、塗膜に可とう性がないとひびが入ったり、はなはだしいときは剥離してしまいます。
 このような塗膜の可とう性を調べる試験を屈曲性試験や曲げ試験といって、塗装された鋼板などの試験板を、塗膜を外に、素地の板を内にして丸棒に沿って180度折り曲げ、塗膜の割れの有無を調べます。この場合、丸棒の直径が小さいほど耐屈曲性があり、可とう性のある塗膜といえます。

《付着性試験》

 塗膜が被塗物表面に接着している強さの度合を付着性といいます。付着性には、素地に対してと、下塗り、中塗り、上塗りの各塗膜間の層間の場合もあります。
 付着性は、塗膜の物理性能の中でもっとも重要な性能の1つであり、単に塗料の性質ばかりでなく、素地の表面状態、塗装条件、乾燥条件、塗装時の気象条件などによる影響を大きく受けます。
 試験方法は塗料の種類、塗膜状態によって種々あり、一般に膜厚のうすい塗膜の付着性はJISに規定されているクロスカット法があり、カッターナイフで塗膜面に碁盤目にきずをつけその状態で判断する方法や、描画試験、エリクセン試験などがあり、厚膜形の吹き付け材に対しては塗膜面に鉄製のアタッチメントをエポキシ樹脂材で取りつけ、それを引張り試験機で剥がす試験などがあります。

《衝撃試験》

 塗膜が物体の衝撃を受けても破壊し、ひびわれを生じたりはがれない性質を耐衝撃性といいます。
 耐衝撃性を調べる試験方法として代表的なものはデュポン式衝撃試験機を用いる方法と、おもり落下式試験機を用いる方法があります。
 デュポン式はおもりの重さを落下距離を変化させ、定められた撃心を塗膜にあて、上からおもりを落下させ、塗膜の状態を調べますが、おもりが重く、距離が長く、撃心の径が小さいほど耐衝撃性がよいとされます。
 落下式はJISで定められた重さのおもりを塗膜面に落下させるものになります。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

【塗膜の物理性能】外観、光沢、硬さ



《塗膜の外観》

 乾燥し、仕上がった塗膜が正常な外観をしているかどうかを肉眼で調べるもので、塗装現場においても容易にできる方法であり、本格工事に着手する前に、使用塗料について行うべきです。
 試験方法は、試験板に塗り、規定の乾燥時間が過ぎて、さらに48時間後に塗膜の状態を観察し、平らさ、色、つや、流れ、しわ、むら、ふくれ、われ、粘着性などを調べるものになります。

《光沢試験》

 一般につやといわれるもので、塗膜のつやの程度がどの程度か、光学的機械を用いて試験する方法で、一般に60°鏡面光沢度になります。
 塗膜の光沢の程度を入射角と受光角とそれぞれ60°のときの反射率を測定し、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で示すもので、数値の大きいほど光沢があるといえます。

《硬さ試験》

 塗膜の硬さを知るための試験で、それぞれの塗膜が一定の硬さとなったとき乾燥したものとし、硬度を調べます。
 硬度を調べる試験方法としては、フォードロック試験や鉛筆引っかき試験などがありますが、JISにおいて引っかき硬度(鉛筆法)がとり入れられており、鉛筆の硬度6Bから9Hまでを標準化しているもので、塗膜を引っかき、きずが付く状態になった時点でその硬度として示すものになります。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

広告リンク

ブログ内検索

忍者AdMax

楽天市場

ランキング

ランキング