《乾燥時間》
塗料が塗りつけられた後、塗膜形成助要素(うすめ液など)が蒸発したり、化学反応を生じたりして粘着性を失い、固体状の塗膜を形成するまでの塗料でいう乾燥の時間を試験して、その程度及び種別によって、指触乾燥、半硬化乾燥、硬化乾燥に分けて示されています。
これらの試験方法は、恒温、恒湿の定められた条件の中で塗装し、その塗膜の乾燥の経過を調べます。《上塗り適合性、重ね塗り適合性、にじみ》
塗り重ねたときに起こる異常を調べるもので、上塗りの抵抗性は下塗り、中塗りの、上塗りに与える影響(層間付着性など)を調べ、にじみは上塗りに色にじみがあるかを調べるもので、塗膜の乾燥性との関係が深いのです。
その試験方法は、上塗り適合性は試験片を用い、対象の塗膜にその上塗りを塗ってつや、はじき、しわ、われなどを調べ、重ね塗りも同様ではありますが、にじみは上塗りに白塗料を用い、下の色がにじみを生じているかを確認します。《不粘着性試験》
乾燥した塗膜が、湿度の高い空気中とか温度が高い場合に粘着する傾向を示す場合があり、この傾向を調べることをいいます。
その方法としては塗膜面にガーゼをのせ、その中央部に直径40mm、重さ500gの底面の平らなおもりをのせ、恒温恒湿器中に塗面を上にのせ、所定の時間放置し、その後取り出し、ガーゼの付着状態や布目の跡を調べます。