塗装工法による欠陥としては、塗装工程の誤り、塗料の厚塗り、2液形・3液形塗料の主剤と硬化剤あるいは促進剤などの混合比の誤りや不適当な溶剤の使用などが欠陥を生じる原因となります。
工程の誤りとしては、下塗りが十分乾燥しないうちに上塗りをしたときに割れやしわを生じます。その防止方法としては下塗り塗膜の静置時間を十分に置くことによって割れやしわを防ぐことができます。また塗料を厚塗りしたときも割れやしわを生じることがあります。
2液形塗料の主剤と硬化剤の混合比を誤ったり、かくはんが十分でないと乾燥しなかったり、仕上がり肌や塗膜の強度が弱くなってしまいます。その防止方法として、使用前に十分注意して一定割合で混合して使用することによって防止できます。
不適当な溶剤の使用による欠陥は、溶剤で塗料をうすめすぎると流れの原因になります。また不揮発性の溶剤を使用すると塗膜のもどりの原因となります。その防止方法として塗料をうすめすぎないように塗料と溶剤の調合割合に注意し、揮発性の高い溶剤を使用することによって防止できます。