鮮やかな色や深みを出すための塗装系がすでに採用されています。例えば、明度を調節した中塗りに低隠ぺい力の上塗りを組み合わせることによって鮮やかな色を出す塗装系と上塗りを二層にして顔料を少なくした同系統色を用いて深み感を出す塗装系などになります。
また、上塗り塗膜だけでは不十分な耐衝撃性能や耐食性能については、化成処理、電着塗料、中塗り塗料を配慮することによって目標を達成しています。例えば、走行中に巻き上げた小石などによる衝撃が問題になる場合でも、中塗り塗膜が小石の運動エネルギーをほとんど吸収するように設計すると、電着塗膜以下に損傷を受けないので、防食性能は維持されます。また、化成処理は鋼板表面を不活性にして局部電池形成を抑制し、電着塗料はボディの隅々まで均一の塗装できるように設計されているので、自動車ボディの腐食を抑制する機能を有しています。