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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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電着塗料の短所



①金属や導電化処理した素材にしか塗装できません。また、析出した塗膜の電気抵抗が大きいため、一般には重ね塗りが困難です。

②膜厚は5~50ミクロンの範囲までで、これ以上の塗装は困難です。

③整流器、電着槽内の塗料を随時撹拌するためのポンプ、塗料回収用の限外濾過装置などが必要なため、ほかの塗装方法と比較して設備費が高くなってしまいます。

④多色化が困難です。

⑤作業性と製品品質を保つために、槽内塗料の固形分、pH、電気伝導度、溶剤量、中和剤量などの管理が必要になります。

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電着塗装の長所



①均一膜厚性とつきまわり性
 均一膜厚性とは塗装した被塗物の膜厚分布の良否を示す用語です。また、つきまわり性(スローイング・パワー)とは、複雑な構造物の面に対する塗料の被覆性の良否を示す用語になります。電着塗装がこれらの特性に優れるのは、析出塗膜の電気抵抗が極めて高いので、電流が選択的に抵抗の小さい部位に流れることによります。

②高い塗料の利用率
 限外濾過膜や、逆浸透膜の膜分離装置を用いた閉回路交流水洗システムによって、95%以上の塗料回収が可能です。

③高生産性
 電着塗装は熟練した塗装技術や補正塗装(タッチアップ)を必要とせず、大量の製品を簡単に塗装できます。

④火災に対する安全性
 希釈剤として75~85%の水を含有し、溶剤の割合は10%以下です。したがって、槽内の塗料には引火性が全くなく、取り扱いが容易です。塗膜硬化に際しても、揮発する溶剤量が少ないため、乾燥炉内での火災の心配がありません。また補給塗料は水で希釈した指定可燃物が主流となっています。

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電着塗装の概要



1960年代初頭に、自動車車体の下塗りに電着塗装が採用されてから50年近くが経ちました。自動車産業では最初アニオン電着塗装が実用化されましたが、塩害に対する耐食性が重視されるようになり、カチオン電着塗装に移行しました。電着塗装技術が成熟した現在では、種々の産業分野で目的に応じて、これらの方法が使い分けられています。
 電着塗装は浸漬塗装法の一種で、塗料槽に被塗物を浸漬し、直流電流を流して塗膜を析出させます。析出する膜厚は電圧に比例しますので、特殊な場合を除いて低電圧で塗装し、塗膜の析出時間は2~3分と短時間です。析出膜の含水率は低く、一般的には10%以下です。膜厚は塗膜物性や色調などに要求される目的によって、5~50ミクロンの範囲で決められます。電着塗料には樹脂に導入されたイオン性基の電荷によって、アニオン型とカチオン型があります。
 電着塗装は前処理工程(脱脂と皮膜化成処理)、電着工程、焼き付け工程からなります。脱脂は被塗物に付着している油脂や汚れを除去する工程で、塗膜の仕上がりや美観に直接かかわります。皮膜化成処理工程は被塗物と塗膜の密着性(付着性)を改善するもので、素材の種類によって種々の皮膜化成処理が施されています。電着塗料は熱硬化性樹脂を使用しており、焼き付け工程で加熱によって硬化反応を促進して塗膜物性を調節します。

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