忍者ブログ

塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

[PR]



×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


【顔料】アルミニウム顔料の性状



  1. 一般的には鱗片状アルミニウム粉60~80重量%、溶剤(ミネラルスピリット:引火点40~45℃、発火点約245℃)40~20重量%からなるペースト状のアルミニウム顔料です。アルミニウム粉の表面には通常脂肪酸が吸着しており、ステアリン酸が吸着しているものをリーフィングタイプ、オレイン酸が吸着しているものをノンリーフィングタイプと呼びます。
  2. 用途に応じて表面処理を施したものとして、樹脂被覆アルミニウム顔料、カップリング剤処理アルミニウム顔料、無機皮膜処理アルミニウム顔料、シリカ処理アルミニウム顔料などがあります。
  3. 水性塗料に用いる場合、アルミニウムが水と反応して多量の水素ガスが発生する危険性があります。したがって、無機皮膜処理アルミニウム顔料やシリカ処理アルミニウム顔料などの耐水処理アルミニウム顔料を使用するか、塗料製造時に防錆処理を施します。
  4. 粉体塗料用などには乾粉化したドライアルミニウムフレーク、インキその他の用途には溶剤分を置換した低臭気アルミニウム顔料などがあります。
  5. アルミニウム蒸着膜を剥離・粉砕した蒸着アルミニウム顔料、着色剤で表面を被覆した着色アルミニウム顔料や、多層膜被覆により干渉色を呈する干渉色アルミニウム顔料など、意匠性を高めたアルミニウム顔料も開発されています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

PR

【顔料】遮熱塗料向け近赤外線反射顔料



▽鉄・クロムブラック顔料(複合酸化物系)

鉄・クロムからなる黒色顔料で色相はやや赤みの黒色。他の無機系黒色顔料と異なり、可視領域の光は吸収しますが、赤外線領域は反射性が良好であり、比重:5.0~5.2、吸油量:10~20cc/100g、pH5~7、コランダム型結晶構造で高隠ぺい力、耐熱性、耐薬品性、耐候性に優れた堅牢度の高い顔料です。着色力は小さいです。

▽赤外線遮蔽酸化チタン

白色粉末で、結晶形態は主にルチル型です。
Mie散乱理論より光の波長の1/2に相当する粒子径を持つ粒子は光散乱効率が高いです。そのため、赤外線遮蔽酸化チタンは太陽光線中に含まれる赤外線の波長の1/2にほぼ相当する粒子径400~2000nmに調整されています。
したがって、太陽光線中に含まれる赤外線を効率よく散乱します。
[太陽光線中には赤外線が約50%、可視光線が約48%、紫外線が約2%含まれています。太陽光線中に含まれている赤外線の波長領域はおよそ800~3000nmです。
元々、酸化チタンは紫外線と可視光線の波長領域に吸収が少なく、白色顔料で最も屈折率が高いため光散乱効率が高いです。]
チタン白と同様に、耐候性、耐光性、分散性などの品質を向上する目的で、アルミナなどの水和物で粒子表面を被覆しています。親油化や疎水化、流動性付与、帯電性付与など機能性をより改善するために有機物を表面に処理することも可能です。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

【顔料】着色顔料~有機顔料と無機顔料の一般論的比較



▽有機顔料は表面の極性が低く、無機顔料は極性が高いです。

有機顔料は水への濡れ性が劣り分散速度が遅くなります。

▽有機顔料は表面の酸性や塩基性の官能基が少ないです。

溶剤系において樹脂や分散剤との酸塩基相互作用による分散安定化が難しいです。
また、水性塗料中での分散では、樹脂や分散剤との相互作用は疎水性相互作用なので分散速度は低いものの、一度分散させてしまえば、塗料状態での安定性は比較的良好です。

▽無機顔料は、有機溶剤はもとより水のような高表面張力の液体でも濡れに問題が生ずることはありません。

▽無機顔料は表面に酸性や塩基性の官能基が多数存在します。

溶剤系での分散性は良好です。
また水系では、樹脂と分散剤との組み合わせによっては分散安定性が不十分で、表面の電荷に起因する不具合が生じる場合があります。

※カーボンブラックは無機顔料に分類されますが、上記の分散性の観点からすると、カーボンブラックの挙動は有機顔料と同等になります。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

広告リンク

ブログ内検索

忍者AdMax

楽天市場

ランキング

ランキング