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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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アルキド樹脂塗料の概要



アルキド樹脂塗料とは、油溶性アルキド樹脂塗料を、トルオール、キシロール、ナフサ、ミネラルスピット、あるいはテレピン油などの溶剤に溶かしてワニスを作り、これを展色材として、顔料、乾燥剤、流れ止め剤などを練り合わせ、混合して調整されて塗料になります。
 アルキド樹脂とは、無水フタル酸、マレイン酸などの多塩基酸とグリセリンやペンタエリストールなどの多価アルコールとの縮合によって出来る樹脂の総称で、アルキドという言葉は1927年にR.H.Kienleによって名付けられたものであり、AlcoholのAlとAcidのcidを組み合わせてAlkyd(アルキド)としたものです。このうち多塩基酸として無水フタル酸を用いた樹脂をフタル酸樹脂といいます。多価アルコールとしては、グリセリンが多く用いられ、無水フタル酸とグリセリンとを加熱して出来たフタル酸樹脂は溶解性が悪く、耐水性も弱いので塗料用としては使用できません。したがって、フタル酸樹脂を脂肪酸、ロジン、フェノール樹脂などで変性して、油溶性樹脂として塗料用に用いたり、スチレンで変性して、スチレン化アルキド樹脂として油溶性にするなどにより塗料用とします。アルキド樹脂の優れた点は、塗装作業性が良く、塗膜は光沢、肉持ちが良く、付着性、防食性、耐候性などの性能において調和が取れている点にあります。

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