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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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機械的下地処理




 機械的下地処理の中で最も信頼度の高い方法はブラスト処理になります。これは、ショット、グリット、スラグ(鉱さい)等の研削材粒子を鋼材表面に投射することによって、付着物を除去して清浄にし、また、塗膜の付着に適した表面粗さを与える処理です。
 回転する翼車の先端から研削材を投射する遠心投射式と圧縮空気を用いてノズルから研削材を噴射する方式とがあります。遠心投射式は高能率で、密閉式で粉塵の害を周囲に与えることはありませんが、大規模な設備が必要となり、かつ固定的なものになってしまいます。他方圧縮空気を用いてノズルから研削材を噴射する場合、設備が簡単で持ち運びも可能です。粉塵の害を避けるために、バキュウムブラスト、ウエットブラスト、ウォータージェット工法等もあります。
 ブラスト処理の施工にあたっては、既定の除錆度を達成するとともに、表面粗さが過大にならないように注意しなくてはいけません。また、油脂類による汚染、研削材の砕片などが処理面に残らないようにする必要があります。
 動力工具及び手工具による前処理はブラスト処理と比較して効果が不確実であり、能率も劣りますが、特別な設備を必要とせずに手軽に実施できるので、しばしば用いられます。動力工具には、チューブクリーナー、ディスクサンダー、ジェットタガネ、動力ブラシ等があります。一方手工具には、スクレーパー、細のみ、ワイヤーブラシ等があります。
 この方法では、隅角部など処理し難い場所の完全な除錆は困難であり、ミルスケール(黒皮)の除去はほとんど不可能と言って差し支えないでしょう。したがって、この処理の上に塗装可能な塗料の種類は、ある程度制限されてしまいます。

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窯業系サイディングのメンテナンス手法




 建物の外壁に使用される窯業系サイディングは、紫外線や気温、降雨等の影響を受けて、経年で塗膜の光沢低下、・チョーキング(白亜化)・浮き・剥離などの減少が現れ、さらに進行すると基材への劣化現象に至る恐れがあります。
 メンテナンスとしては、従来のエナメル仕上げの製品は基材への影響を及ぼさない時期に再塗装(同一色による全面塗装)を行うこととしてきました。最近主に販売されている製品の多くは、多色塗装や印刷された高意匠仕上げ品のため、従来実施していた塗り替えの方法では意匠の再現が不可能となっています。高意匠仕上げ品のメンテナンスについては、製品の最表面に塗装されているクリヤー塗膜の下に塗装されているエナメル層が劣化する前に、専用のクリヤー塗料を再塗装することで初期の意匠を維持したメンテナンスが可能になりました。
 今後更に、深柄成型技術や高意匠塗装仕上げ技術に向けた生産技術開発や、塗膜の高耐久化と高機能化に向けた研究開発が進み、より一層魅力的な窯業系サイディングが開発されると考えられます。

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窯業系サイディング工場塗装塗膜の耐久性・機能性向上



窯業系サイディングの耐久性向上には、基材を保護する塗膜の耐候性と密接な関係にあり、塗料の開発と同じくして、塗膜を高耐久化させるため、高性能な塗装設備が導入されました。塗膜構成は、エナメル層(着色層)の上にクリヤー塗料を塗装し、複合塗膜化したことや、塗料の樹脂系もアクリル樹脂系やウレタン樹脂系からアクリルシリコン樹脂系、フッ素樹脂系、無機系塗料などの高耐久塗料が採用され、レベルが上がってきました。
 塗膜の耐久性は、アクリル樹脂系エナメル仕上げについては5~7年程度で塗膜の初期劣化現象が認められていましたが、最近のクリヤー仕上げの高耐久性塗膜(クリヤー仕様)については促進耐候性試験や曝露試験において長期にわたり初期の外観と違和感のないことが確認されており、このことは各種技術開発の成果と言えるでしょう。
 新機能の開発として、シンプルな外観のニーズを受け、汚れが付きにくい機能(防汚性)や防藻機能を有する塗膜も開発され製品化されてきました。昨今一般的になってきた防汚性は、光触媒コーティング、親水性オーバーコート剤、親水性樹脂クリヤーの手法が採用されていますが、その中で親水性オーバーコート剤による手法が一般的です。
 その間、住宅品質確保促進法の施行やJISの改正による最低厚みが12㎜から14㎜に見直されたことなどもあり、窯業系サイディングは板厚15㎜以上の製品が増加し、施工方法も金具留め工法へと移っていました。近年では、塗膜10年保証が一般化し、一部の製品については塗膜15年保証等、さらに長期の塗膜保証を謳う製品も見受けられるようになってきました。

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