建物の外壁に使用される窯業系サイディングは、紫外線や気温、降雨等の影響を受けて、経年で塗膜の光沢低下、・
チョーキング(白亜化)・浮き・剥離などの減少が現れ、さらに進行すると基材への劣化現象に至る恐れがあります。
メンテナンスとしては、従来のエナメル仕上げの製品は基材への影響を及ぼさない時期に再塗装(同一色による全面塗装)を行うこととしてきました。最近主に販売されている製品の多くは、多色塗装や印刷された高意匠仕上げ品のため、従来実施していた塗り替えの方法では意匠の再現が不可能となっています。高意匠仕上げ品のメンテナンスについては、製品の最表面に塗装されているクリヤー塗膜の下に塗装されているエナメル層が劣化する前に、専用のクリヤー塗料を再塗装することで初期の意匠を維持したメンテナンスが可能になりました。
今後更に、深柄成型技術や高意匠塗装仕上げ技術に向けた生産技術開発や、塗膜の高耐久化と高機能化に向けた研究開発が進み、より一層魅力的な窯業系サイディングが開発されると考えられます。