乾性油脂肪酸で変性したエステル化エポキシ樹脂は、アミノ樹脂(尿素、メラミン樹脂)を配合して焼付け硬化塗料とすることが出来ます。この塗料は黄変の傾向があり、耐候性に問題があるため、上塗り塗料配合には適しませんが、塗膜は付着性、硬度、耐薬品性、耐湿性に優れているので、焼付け用下塗りに適しています。油長は自然乾燥型エステル化エポキシ樹脂塗料とは異なり、あまり長くしてはいけません。エステル化酸当量%は50~60%としたものが適当です。この種の塗料の焼付け条件としては、140~150℃で30分程度が最適です。また、上塗り塗料としてはやし油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸のエステル化したものがアミノ樹脂と組み合わされて使用されますが、屋外における耐候性はあまり良くありません。チョーキングの傾向もあります。塗装作業はアミノアルキド樹脂塗料と同様で、静電作業性も非常に良好です。用途は家電製品、通信器具、精密機械、光学機器などの下塗りプライマーや仕上げ塗り用などに用いられ、また、金属、めっき面の保護用クリヤーに使用されます。