クリヤーラッカーは、木材用クリヤーと金属用クリヤーの2種に大別されます。木材用クリヤーは不揮発分が比較的多く、金属用クリヤーは強じんで密着性に富んだものになります。木材用クリヤーは木製家具、建築、車両などの内部の木部透明仕上げに用いられるので、耐熱湯性、耐水性、耐アルコール性があり、研磨しやすく、肉持ちが良いものでなくてはなりません。硝化綿対樹脂は1対2~2.5で樹脂量が多く、マレイン酸樹脂、アルキド樹脂などを混用する金属用クリヤーは、アルミニウム、ニッケル、スズ、銀、黄銅などの金属面に塗って金属量の光沢、外観を保ち、めっき面がさびないように防錆的に使用されます。高粘度のニトロセルロースを使用して、密着性、強じん性ををよくし、さらに非酸化アルキド樹脂を加えて柔軟性を与えます。木材用に比べ不揮発分が少なく、特にブロンジングラッカーと称するものは、ブロンズ粉を混合して金色仕上げに使用するもので、ブロンズ粉と反応して変色したりゲル化状にならないよう硝化綿、樹脂、可塑剤の配合を考えて作られるものになります。