塗膜が主に外部にさらされた場合に、いつまでもじょうぶで長もちする度合を耐候性といいます。この耐候性は塗料の組成の種類、塗膜厚さおよび塗膜を形成するための経過時間、温度によって作用します。
耐候性を調べる方法は、屋外に曝露して塗膜の変化を調べる方法と、促進耐候試験器を用いて調べる促進耐候性試験があります。
《屋外暴露試験法》
試験しようとする塗装系で塗装し乾燥した塗板を、南面45°に傾斜した暴露台におき所定の時間放置します。放置された塗膜は光沢低下、チョーキング、変退色、ひびわれ、ふくれ、はがれなどの劣化を評価します。
45度の暴露は一般の壁などの垂直面に比較して促進されます。《促進耐候試験》
屋外に暴露し、塗膜の劣化の進行を調べるには長期間を必要としますが、この屋外の条件を人工的にあたえる方法として、促進耐候試験器を用いる方法があります。しかし、この方法は自然の太陽光とは分光分布がかなり異なっており、あまり相関性はありませんが、同一条件において異なった塗膜を比較対象とする場合に効果があります。
促進耐候試験器は、試験片にカーボンアーク燈から出る光を照射しながら、一定の間隔で水を散布し塗膜の劣化を強制的にあたえるものであります。