《耐薬品性》
塗膜に要求される耐薬品性は、コンクリート、モルタルなどの素地におけるアルカリ性に耐えることや、化学工場などで種々の酸、アルカリ性の薬品から素地を保護するために塗膜が耐える場合とがあります。
調べる方法は、いずれの場合もガラス、スレート、鉄などの試験片に塗装した塗膜を、目的に応じた酸、アルカリなどの水溶液に定められた時間浸漬してその後、塗膜のふくれ、はがれ、変色、光沢低下などの変化の状態を確認します。
酸の水溶液としては、硫酸、塩酸などが代表的で、アルカリとしては苛性ソーダや水酸化カルシウムなどが挙げられます。《耐水性》
耐水性の試験の場合も、耐薬品性と同様な目的で、素地を水からまもること、塗膜自体を水からまもるもので、水の中に試験板を浸して調べます。《防錆性》
鉄などの金属がさびるのを防ぐ性質をいいますが、塗膜によって防錆する場合には主にさび止め塗料を用いますが、このさび止め塗料の防錆性を調べることがもっとも重要となります。
防錆性を調べる方法はいろいろありますが、屋外に長期間曝露する場合と、塩水噴霧試験や耐湿試験機を用いて促進する方法およびさびを促進する塩水中に浸漬する方法などがあります。
たとえば塩水噴霧試験機の場合、試験片の塗膜面にクロスカットを入れ、5%の塩水を上記状態西田中に所定の時間入れ、さびの発生を促進する方法で多く用いられているものになります。