忍者ブログ

塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

[PR]



×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


リン酸亜鉛系皮膜処理の概要



リン酸亜鉛系加工液は処理液の基本成分として、リン酸イオン、亜鉛イオン、および酸化剤として硝酸イオンを含有しています。リン酸亜鉛系皮膜の析出機構は、金属素地のエッチング、酸化剤の分解、界面pH上昇、皮膜成分の沈殿析出という一連の反応によるものです。
 リン酸亜鉛系処理によって素材上に形成される皮膜結晶は、ホパイトと呼ばれる結晶形態を取りますが、被処理金属が鉄鋼の場合には溶出した鉄イオンの一部が皮膜結晶中に取り込まれて、フォスフォフィライトが共析します。
 リン酸亜鉛系処理は、従来鉄鋼材料の防錆処理に用いられてきました。しかし素地金属の保護性に加え、素地および塗膜との密着力が良好であること、亜鉛やアルミニウムといった非鉄金属にも適応可能(各素材を同時に処理することが可能)であること、などの理由により、現在では塗装下地処理としての役割を増しています。
 一方、リン酸亜鉛系皮膜は各種潤滑剤と組み合わせることによって、鋼材表面のトライボロジー特性を向上させることが出来ることから、塑性加工用の下地処理としても広く利用されています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

PR

皮膜化成処理の概要



皮膜化成処理とは、金属が加工液と接触した際に起こる化学反応を利用して、金属表面に皮膜を形成させる処理方法です。この場合の反応は、処理液による金属のエッチング(表面のわずかな溶解)によって始まり、
①エッチングによって溶出した金属成分が、加工液中の成分と化合物を形成し析出する
②金属の酸化に伴って処理液中の成分が還元され析出する
③金属の酸化に伴って処理液中の水素イオン、あるいは酸化剤が還元され、金属表面のpHが上昇することによって加工液中の有効成分が沈殿析出する
などの二次反応、あるいはこれらの複合反応によって皮膜の形成が行われます。また、皮膜化成処理は電解や塗布を利用する成膜法とは異なり、被処理金属の形状に影響されにくい特徴があり、被処理金属が形状物の場合に、特に有用な処理方法といえるでしょう。
 現在工業的に用いられている皮膜化成処理方法としては、リン酸塩処理、シュウ酸塩処理、反応型クロメート処理などが知られており、各種金属材料の耐食性、塗装性能(塗膜密着性および塗装後耐食性)、あるいはトライボロジー特性を向上させる目的で適用されています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

機械的下地処理




 機械的下地処理の中で最も信頼度の高い方法はブラスト処理になります。これは、ショット、グリット、スラグ(鉱さい)等の研削材粒子を鋼材表面に投射することによって、付着物を除去して清浄にし、また、塗膜の付着に適した表面粗さを与える処理です。
 回転する翼車の先端から研削材を投射する遠心投射式と圧縮空気を用いてノズルから研削材を噴射する方式とがあります。遠心投射式は高能率で、密閉式で粉塵の害を周囲に与えることはありませんが、大規模な設備が必要となり、かつ固定的なものになってしまいます。他方圧縮空気を用いてノズルから研削材を噴射する場合、設備が簡単で持ち運びも可能です。粉塵の害を避けるために、バキュウムブラスト、ウエットブラスト、ウォータージェット工法等もあります。
 ブラスト処理の施工にあたっては、既定の除錆度を達成するとともに、表面粗さが過大にならないように注意しなくてはいけません。また、油脂類による汚染、研削材の砕片などが処理面に残らないようにする必要があります。
 動力工具及び手工具による前処理はブラスト処理と比較して効果が不確実であり、能率も劣りますが、特別な設備を必要とせずに手軽に実施できるので、しばしば用いられます。動力工具には、チューブクリーナー、ディスクサンダー、ジェットタガネ、動力ブラシ等があります。一方手工具には、スクレーパー、細のみ、ワイヤーブラシ等があります。
 この方法では、隅角部など処理し難い場所の完全な除錆は困難であり、ミルスケール(黒皮)の除去はほとんど不可能と言って差し支えないでしょう。したがって、この処理の上に塗装可能な塗料の種類は、ある程度制限されてしまいます。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ にほんブログ村 住まいブログ 塗装・ペンキへ にほんブログ村 環境ブログ 大気・水・土壌環境へ
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村


拍手[0回]

広告リンク

ブログ内検索

忍者AdMax

楽天市場

ランキング

ランキング