銅は中性環境で保護皮膜を生成するため、海水、淡水、大気中などで良好な耐食性を示します。海水や淡水中で問題になるのは、通気差腐食を生じることや、水が乱流になるとき、その衝撃力によって保護皮膜が局所的に破れ、局部腐食(衝撃腐食)を生じる場合です。また、軟水の給湯管に用いる場合、硫酸根や塩化物イオンが多く、炭酸水素イオンが少ない水質において、緑青色のこぶ状に盛り上がった腐食生成物を点状に生じ、その下で孔食となることも問題です。水のpHを高めとし、炭酸水素イオンを添加し、硫酸根や塩化物イオンを極力低く保つなどの対策が取られます。
ほかには、酸化性の酸、空気を含む非酸化性の酸、空気を含むアンモニア水にも耐えません。
銅合金では、7-3黄銅や6-4黄銅はいずれも脱亜鉛腐食を生じやすいですが、SnやAsを少量添加することで、脱亜鉛腐食を軽減することができます。