▽塩化ビニル樹脂変性アクリルラッカー
アクリル樹脂と相溶性のある塩化ビニル樹脂で変性すると、常温乾燥で鋼板、アルミニウム板などの金属に対して付着性の良い塗料ができ、物理性、耐薬品性も良いので、ステンレス製やアルミニウム製の器具や、サッシに用いられます。
▽非変性アクリルラッカー
非変性アクリルラッカーは、メタクリル酸エステルを主体として、各種アクリルモノマーやスチレンモノマーと共重合させて得たアクリル共重合体樹脂を溶剤に溶かした塗料で、セルロース誘導体などの変性剤を併用していない塗料になります。モノマーの種類、配合量、重合度などによって、塗膜の硬さ、耐候性などが改善されて、変性アクリルラッカーと同様に使用されます。
▽熱可塑性アクリル樹脂塗料の特性
熱可塑性アクリル樹脂塗膜の一般的特性は、耐薬品性に富み、熱、紫外線による変色性が少なく、つやの保持性に優れ、極めて透明性が良好です。したがって、メタリック仕上げの場合には、他の塗料の追随を許さない美しい塗装効果を発揮します。溶剤蒸発により乾燥塗膜を形成する際、速乾性ではありますが、溶剤離脱が遅く、やや乾きにくい点があります。また、溶剤クラックを起こしやすいので注意が必要です。
