一般にウレタン化油、ウレタン化アルキドと称せられるもので、ジイソシアネート、トリイソシアネートなどと乾性油(アマニ油、大豆油、脱水ヒマシ油など)のジグリセライドとを反応させたもので、構造末端には遊離のイソシアネートがなく、ほかのポリウレタン樹脂塗料とは根本的に異なっています。塗膜の乾燥は普通のアルキド樹脂エナメルと同じように、適当なドライヤー(ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、カルシウムなどの金属石鹸)の乾燥促進作用によって、油分子中の二重結合の酸化重合が進み硬化します。この種のものは活性なーN=C=O基を含んでいないので毒性がなく、また、長期保存にも耐えるアルキド樹脂塗料に比べて、乾燥も早く、硬度も高くて、耐摩耗、耐候性に優れています。しかし、ほかのウレタン塗料と比べると耐薬品性などが弱いです。用途としては、木材用クリヤーとして外板やフロアー用及び合板、家具に用いられます。また、防錆顔料を配合して、防錆塗料としても広い用途があります。