イソフタル酸、アジピン酸、無水フタル酸などの二塩基酸とグリセリン、ペンタエリスリトール、ネオペンチルグリール、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールとの反応によって得られます。油変性を行わない樹脂をオイルフリーポリエステル樹脂と呼びます。一般にこの樹脂は効果機構上から熱硬化型や2液型塗料に用いられ、アミノ樹脂とブレンドして焼付塗装用に、またポリイソシアネートを硬化剤として2液型塗料として用いられます。
この塗膜は硬くて、もろいといわれていますが、多塩基酸、多価アルコールの種類、配合比及び組み合わせる架橋剤(アミノ樹脂)の種類と配合比を変えることによって、硬く、脆いものから柔軟なものまで、また、より優れた耐候性、耐汚染性、耐化学性を持ち、光沢の優れたものまで得ることができます。
プレコートメタル用塗料は、耐加工変形性、耐候性、耐食性を要求されますが、オイルフリーポリエステル樹脂塗料は、これらの性能を併せ持ち、塗装時の固形分も高く、比較的安価であることからプレコート用として、アミノ樹脂を架橋剤とする焼付け型オイルフリーポリエステル樹脂塗料が建材用として多用されるようになってきました。