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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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塗料の硬化機構




 塗料は乾燥してはじめてその機能を果たしうる状態になります。乾燥するということは、塗料にとっての第一歩であり、乾燥しなければ塗料とはいえないということが出来るほどで、またその遅速、程度などは素地の状態、使用時の環境とも密接な関係があります。

 次に、乾燥の状態を分類すると、

 指触乾燥

 指の腹に塗膜が軽く触れたとき、指に塗料が付着しない状態。

 硬化乾燥

 指の腹で塗膜を強く圧したとき、塗膜に指紋が付かない状態。塗膜の内部の乾燥反応は大部分終了している。
 油性系塗料の場合には半硬化乾燥といって硬化乾燥と区別することもあります。

 完全乾燥

 感覚的には判別しがたいのですが、塗膜内部の乾燥反応が完全に終了して固化した状態。

と大別されます。重ね塗りしてよい時期は、硬化乾燥(または硬化乾燥)以後です。それは揮発すべき溶剤はほとんど揮発し、塗膜内の硬化、重合などの化学反応がほぼ終了した時期が硬化乾燥です。
 この時期以後は化学反応の速度が遅くなり、反応が完了する(完全乾燥)までには長期間を要します。塗料によってはこのような区別が判然としないものもありますが、塗料の乾燥時間とただ単にという場合には通常標準状態(温度20℃、湿度75%)での乾燥時間を指しています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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