《亜鉛めっき面》
亜鉛めっき面は一般に塗料の付着性が悪く、塗膜の剥離などを起こしやすいため、素地面を物理的、化学的に処理し、付着性を向上させることが必要です。●素地調整上の注意事項
新しい亜鉛めっき面は塗料の付着性が非常に悪いので、屋外に放置して雨露にさらし、素地表面を風化させた後、素地調整を行うのがより確実です。(素地の屋外放置は1ヶ月以上行うのが望ましい。)《アルミニウム面》
アルミニウムは素材独特の白色および特有の陽極酸化法発色(アルマイト発色)を意匠として生かしたサッシ、建具などのクリヤー仕上げと、素材の耐食性、加工性の良さを生かしたサイディング、カーテンウォールなどの着色仕上げが行われ、目的に応じて種々の素地調整が行われています。いずれの場合もアルミニウムじゃ亜鉛めっき面と同様、塗料の付着性が悪いので、化成皮膜処理や、エッチングプライマー処理を必要とします。●素地調整上の注意事項
(1)アルミニウムの銀白色の生地感を強調するクリヤー仕上げ現地塗装の場合は、エッチングプライマー処理の工程を除いて、クリヤー仕上げを行います。(JIS A 4706)
(2)アルミニウム素材生地は空気酸化されやすく、無塗装または塗膜の剥がれ、劣化によって素地が露出したり、他の異種金属と接触したりする場合には、短時間のうちに表面に酸化被膜を作り、いわゆる白さびを発生します。この酸化物は素材内部への腐食進行は少ないのですが、塗料の付着力を大きく低下させます。したがって、現地塗装においてクリヤー塗装では、研磨後、直ちに塗装します。
(3)汚れ、付着物の除去の工程においては、素材が柔らかいので深い傷をつけないように注意します。