よい仕上がりを得るためには、塗料は各工程において、それぞれの段階に相応しい粘度レベルになければなりませんが、
前エントリで概観しました基本原理で決まる粘度が、必ずしも各段階で要求される適正粘度にならない場合が多いです。そのずれを克服するのがレオロジーコントロール技術になります。車ボディの垂直面において、水平面同様の高平滑面を得ようとすると、レベリングとたれの防止を両立させなければならず、とりわけ高度なレオロジーコントロール技術が要求されます。塗料は塗布乾燥工程を通じて様々なせん断速度環境に晒されますので、多くのレオロジーコントロール剤は、せん断速度に依存した塗液内3次元網目構造の解消ー生成現象を利用しています。