(1)動物に対する影響
①カイコの被害
汚染物質としては、ふっ素化合物、二酸化硫黄、塩素、よう素、重金属類、セメント粉じんなどが知られています。カイコはふっ素に対して極めて感受性が高く、乾物当たり30ppm以上含有する桑の葉を食べたカイコは発育不良に陥りまゆをつくらなくなります。②牛などの被害
ふっ素を30~50ppm含む汚染飼料の長期間摂取で、牛のような反芻動物は歯や骨に変化が発現し、ふっ素中毒症を起こすことが知られています。(2)器物に対する影響
①オゾンによるゴムのひび割れ
ゴム製品は、オゾンの強い酸化力によってひび割れて損傷を受けやすくなります。②文化財、建造物の腐食
金属、石灰岩(大理石など)、砂岩などでつくられた彫刻や仏像などの文化財や歴史的建造物などが、長い年月の間に硫黄酸化物や酸性雨などの酸性降下物に侵され、次第に腐食して損傷を受けることが報告されています。