次の言葉を、簡単に説明しなさい。
(1)ショッププライマー
鋼構造物の製作に当たり、、厚板に塗装して、加工中の一時防錆に用いる塗料をいう。(ジンクリッチペイント、ウォッシュプライマー等)
(2)クロスオーバータイム
塗装板と単離塗膜を高湿度中に置き、吸水速度を比較すると、塗装板の素地と塗膜の界面に水分が侵入する場合は、ある時間経過後塗装板の吸水量の方が大きくなる。この時間をクロスオーバータイムと呼ぶ。この時間が大きいほど防食性能が良い。
(3)ガラスフレーク
ガラスの薄片顔料で、塗膜面に平行に並び遮断効果と物性の向上に役立つ吹きつけ塗装やロール塗装により厚膜塗装し、樹脂ライニングに近い塗膜を得るフレークコーティングに用いられる。
(4)可溶性顔料
クロム酸など腐食抑制性のイオンを溶出し、防食作用を行う顔料。言い換えれば、水にある程度溶解してイオンを溶出し、金属面を不動態化して防食する顔料をいう(ジンククロメート、ストロンチウムクロメートなど)。
(5)溶剤揮発型塗料
溶剤が蒸発して固形塗膜が形成される塗料で速乾性があるラッカー、溶剤型ビニル塗料などをいう。
(6)カソード型ふくれ
塗膜を通過した水分が素地金属と接触した部分がカソードとなると、このカソード部でアルカリ性による塗膜の軟化と付着力の劣化、水分の侵入により生ずる大型のふくれをいう。
(7)変性エポキシ樹脂塗料
エポキシ樹脂に石油樹脂、白色タールなどを配合した塗料で、タールエポキシと類似の防食材料を有し、着色仕上げが可能な塗料である。
(8)D型塗膜
塗膜は細かく見れば不均一であり、D型部とI型部に分けられる。D型部は浸漬液の濃度を変化させるとき、これを同一方向に伝導度の変化する部分をいい、塗膜構成ポリマーの橋かけ密度の小さい部分で、塗膜の劣化を生じやすい
(9)
ジンクリッチペイント塗膜の大部分を亜鉛末からなり、亜鉛末の電気防食作用を基本とするさび止めペイントをいい、有機系と無機系のバインダーを用いたものがある。ショッププライマーあるいは重防食塗装の下塗りに用いる。
(10)
糸状腐食薄い防食塗膜の下を虫が這ったような後をつけて成長する腐食をいい、これは頭部がアノード、尾部がカソードとなっている。この腐食の成長は、頭部に浸透圧によって水が浸入するためである。