●鉄部の塗り替えまたは補修塗装
鉄部の塗面は風雨その他に曝露されると表面から風化され、塗膜の比較的薄いところ(突起部、ボルト頭)、構造上腐食条件の厳しいところ、外傷を受けやすいところ、前回塗装時の素地調整の不完全なところ等から、フクレやさびが発生してきます。さびの発生がひどくなると、塗り替えどきはこれを完全にケレンする必要がでてきます。
しかしながら、すでに建物に取り付けられた鉄製品のケレンは、化学薬品による化成処理や、サンドブラスト等の処理は行いにくく、スクレーパーやワイヤーブラシなどによって十分ケレンを行うことが必要です。
●亜鉛めっき鉄板部の塗り替えまたは補修塗装
亜鉛めっきは塗膜の付着性が悪く、また塗装仕様選択の不備に原因する剥離の問題の他、補修塗装時期が遅すぎると亜鉛めっき鉄板そのものの腐食も起こってきます。この場合は、鉄部塗装と同様さび止め塗料を用います。●アルミニウム部の塗り替えまたは補修塗装
アルミニウムは比較的耐食性の強い金属ですが、ステンレスと同様、意外に腐食の問題で悩まされることがあります。一般にアルミニウム素地を生かしたクリヤー塗装を望まれる場合が多いですが、クリヤーとエナメルの耐候性は腐食性の違いからみて、アルミニウムのエナメル塗装が最良の結果が得られます。