屋根用の基材としては亜鉛鉄板(トタン)、スレート瓦、セメント瓦等があり、従来はトタン用として油性塗料が中心に塗装されていましたが、最近では耐候性を向上させたアクリル樹脂系塗料、さらには長期耐久性があり、メンテナンス期間を伸ばせるノンアスファルト系厚膜塗料が脚光を浴びるようになってきました。また無機質系の瓦に対しても塗装でき、長期耐久性のある有機・無機複合塗料も出現してきました。屋根用塗料を体系的に分類すると次のようになります。
●ノンアスファルト系厚膜塗料
従来は油性、合成樹脂塗料調合ペイント系の塗料が主流をしめしていましたが、経日とともに光沢が低下し、もろくなってくる欠点を補うため、アクリル樹脂塗料がでてきました。しかし、市場の要求がメンテナンスフリーの方向性を示している今日、厚膜で長期耐久性のある塗料として、ノンアスファルト系厚膜塗料が脚光を浴びるようになりました。この塗料は塗膜がいつまでも軟らかいという特長があります。●有機・無機複合塗料
スレート瓦類でも上記同様、長期耐久性が要求されるようになり、スレート瓦の補強と断熱効果を上げる意味からも、この類の塗料が注目され始めています。●ふっ素樹脂塗料
長期耐久性ということで、最近最も注目されているのがふっ素樹脂塗料であり、各分野へ幅広く使用されていますが、上記有機・無機複合塗料の上塗として組み合わせることでメンテナンスフリー塗料も可能となります。