塗装技術の門

塗装や表面処理、金属、素材などに関するブログです。たまに、トライボロジーや環境についても書くことがあります。各種文献や書籍を基に、少しでも有用な情報をみな様にお届けしたいと考えております。

プレコート鋼板(precoated steel sheet, prepainted steel sheet)




 広義にはめっきや塗装された薄鋼板のことを指しますが、狭義には予め塗装された薄鋼板のことで、一般的には狭義の意味で用いられます。同義語にプリペイント鋼板もありますが、家電製品などの高加工用途に使われるプレコート鋼板を建材用プレコート鋼板と区別して使うことが多いです。アルミ薄板に予め塗装した同様な製品もあり、これを含めてプレコートメタルという呼び方もあります。また、フィルムを接着剤で貼り合わせたラミネート鋼板もプレコート鋼板に含めることも出来ます。最終製品の形状に加工してから塗装する従来の塗装はポストコートと呼ばれます。
 屋根、壁等の建築外装、シャッターや雨戸などの建築外装部材、浴室、厨房などの壁、天井、間仕切り、冷蔵庫、洗濯機、オーディオ製品などほとんどの弱電製品の内外板など極めて広範な用途に使用されています。プレコート鋼板を使用することで、塗装工程が省略でき、これに伴う作業者の安全衛生問題や排水・排気の環境問題が解消できます。プレコート鋼板の製造は管理された専用ラインで連続したコイル状あるいは切板状の鋼板を化成処理した後、塗装・焼付けして行われるので、膜厚や品質が安定してるのが利点で、排水や排気処理も完全で環境問題にも対応しています。塗装はプライマーとトップコートの2コート2ベークが一般的で塩化ビニル塗装(150~250μm)を除くと15~25μmが標準的な膜厚です。ラミネート鋼板の場合は塗装と同様に化成処理をした後、接着剤を塗布焼き付けて、フィルムをラミネートします。
 ポストコートと比較しての大きな違いは、塗膜が折り曲げや絞りなどの加工をされて使われることで、ポストコート塗膜に要求される硬さ、耐汚染性、耐食性、耐候性に加えて、加工性を兼ね備えていることが必要です。硬さや耐汚染性と加工性は本来背反する性質であり、これを両立させるため、厚み方向の傾斜塗膜や硬質成分の表面濃化など様々な工夫が塗膜に施されています。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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