硝酸繊維素または硝化綿とも呼ばれ、リンター、パルプなどをアルカリ洗浄した後、硝化度が適当になるまで硝酸と硫酸で処理します。製品は25%~30%のアルコールで湿潤されています。
硝化して得られた硝化綿の窒素含有量とは無関係に溶剤に溶けた場合、その分子量の大小によって粘度が異なり、分子の大きいものほど溶解度が低く粘度が高くなります。その反面、分子が大きいほど強靱で、機械的性質に優れ、分子の小さい低粘度のものは耐候性に劣ります。ニトロセルロース塗料に用いられるものは1/4秒、1/2秒、20秒硝化綿で粘度の異なった硝化綿を用途に応じ配合して用います。
ニトロセルロースの粘度測定は、一定の溶剤配合で溶解した液中を、一定重量の鋼球が一定距離を落下するのに要する時間を測定して、その秒数をもって呼称されます。