インターナルポンプ、ポンプ水車などの軸受には水中軸受が使用されています。
この種の軸受は、粘性の低い水潤滑によって、負荷容量が小さく水膜が破断して軸と軸受が接触してしまう可能性があります。このため、耐摩耗性を考慮した材料の組み合わせが重要になってきます。
そこで、新素材と表面改質の開発が実施され、軸受材にはカーボン系とセラミックス系を、軸材には超硬合金が適用されています。
軸受および軸材の選定にあたっては、テストピースによる摩擦・摩耗評価試験が行われ、さらにモックアップ試験によって、その性能と信頼性が確認されています。
インターナルポンプ用軸受は金属含浸カーボン製であり、しかも三円弧偏心という特殊な軸受形状を採用しています。その結果、摩耗特性に優れるばかりでなく、高圧水環境下での、回転軸系の制振効果が大きい軸受を開発することができています。
また、セラミックス系の軸受においては、各種セラミックス材と超硬合金素材の組合せ評価試験を行い、軸受材として窒化ケイ素と炭化ケイ素を、また軸材としてタングステンカーバイドとニオブカーバイドを選定し、ポンプ用セラミック軸受が開発されました。