プレコート鋼板は、様々な形に成型加工され、使用されることが前提であること、また主に外装に使用されていることから、成型時に塗膜割れや塗膜の剥離や傷が生じにくい性能、また成型後実際に使用される環境に応じた耐久性や機能などが要求されます。特に外装材としての美観や機能(雨が漏らない、など)維持の観点から求められる耐食性及び耐候性などの、いわゆる耐久性は、塗装基材となる表面処理鋼板とその上に形成される塗膜とが最適に組み合わされてこそ発揮されるのです。特に組み合わせる表面処理鋼板の耐久性は重要で、現在そのほとんどにガルバリウム鋼板が使用されています。一方、塗膜にも厚膜化や高耐候性樹脂なの採用が進んでいます。
また、太陽熱を反射する高遮熱化機能や窓サッシ下部などでよくみられる壁の筋汚れに対する防汚性、クロメートフリー化などの環境対策や、細かなところでは窓シャッター開閉時の音鳴りの防止性なども要求されています。