塗料は種々の表面に容易に均一に塗装できるようにするためには、一般に液体でなければなりません。塗装後、これらが固化して塗膜を形成しますが、この変化を乾燥・硬化と呼んでいます。
この乾燥・硬化という、液体(ゾル)が固体(ゲル)に移行・変化する機構は、揮発・融合などの物理変化と、酸化・重合などの化学変化によって生ずるものと、またその両者が同時に起こるものとがあります。
この乾燥・硬化の過程は、塗装という作業が終了して塗膜を得る間は作業者がついて管理しないところでなされることが多く、その反面、塗装の目的である美装や保護などを達成させる塗膜を作るために最も重要であり、各塗料の乾燥方法を十分理解して塗装作業をしなければならず、乾燥・硬化も塗装のうちと考えなければなりません。