▽非水系ディスパーションの安定化の原理
非水系ディスパーションの安定化の原理は、粒子表面に吸着した分散安定剤の溶媒和層の立体的反発層(吸着層または吸着保護層ともいいます)によって安定化されています。ICIの研究者らはこの立体的反発層の厚みについて、12-ヒドロキシステアリン酸オリゴマー誘導体のポリメタクリル酸メチルグラフト化合物の場合約130Åの値を確認しています。また、12-ヒドロキシステアリン酸の縮合ポリマー鎖の分子量から推定した鎖長とほぼ一致することから、安定分散粒子の表面の反発層中の溶媒和ポリマー鎖は、ほぼ完全に伸びきった形で存在していることを推定しています。
▽非水系ディスパーション重合の方法
非水系溶媒(炭化水素系溶剤)中に分散安定剤を溶解し、これに分散ポリマーを形成するモノマー(分散安定剤はモノマー中に溶解して使用することもできる)と開始重合剤を加えて重合することにより、容易に得られます。