熱硬化性メラミンアクリル樹脂系のハイソリッド型塗料は、160~170℃✕20分の焼付け条件に対し、ポリウレタン樹脂塗料は100℃✕20分で十分硬化することから省資源、省エネルギーの面からも有望なものであり、塗膜性能も付着性、硬度、耐摩耗性、耐久性、耐薬品性などにも優れているもので漸次使用量も拡大しつつあります。この塗料の特徴はイソシアネート基の反応性にあり、常温で水、アルコール、アミン、酸などの活性水素と容易に定量的に反応するもので、超ハイソリッド化への有望なタイプでもあります。この塗料は硬化剤としては、多価アルコールとジイソシアネートの付加体と、ポリオールとしてはポリエステルまたはアクリル樹脂の組み合わせで用いられることから、ハイソリッド化はポリオール類の低分子量化によってなされています。ポリエステルポリオールの場合、数平均分子量1000程度までの低分子量化は、性能的にみてほとんど問題ありませんが、ハイソリッド型ポリウレタン塗料は2液性であること、可使時間が短いことなどから2液性塗料の塗装機器の適切なものが開発されることが重要になってきます。ブロックイソシアネートも最近は各種のものが開発されているので、メラミン樹脂との併用による一液型のハイソリッドポリウレタン樹脂塗料も出現すると考えられます。