工業用塗料として従来のアミドアルキド樹脂塗料のハイソリッド化については、短油性アルキド樹脂の低分子量化と塗膜性能の面から多塩基酸およびポリオールの組み合わせを選択して、その溶解性と分子量をコントロールして低粘度化します。架橋剤としてのアミノ樹脂はHMMMと組み合わせて塗料化したもので、硬化性不十分の場合にはパラトルエンスルホン酸などを触媒として活用します。オイルフリーアルキド樹脂系塗料については、数平均分子量1000程度までは比較的性能の低下が少ないので、ハイソリッド用樹脂としては通常1000~1300の範囲で設計され、不揮発分は70~80%が主体です。モノマーの種類についても選択することにより効果が期待され、無水フタル酸の代わりにヘキサヒドロ無水フタル酸またはこの誘導体を使用し、グリコールとしてNPG、TMPDを使用することで低粘度化が期待できます。架橋剤としては、低粘度で不揮発分の高いメチル化メラミンが用いられます。メチル化メラミンは、ブチル化メラミンに比較し、表面張力が高く、ヘコミ、ハジキを生ずる傾向がありますので、ブチル化メラミンを一部併用することがあります。また、物性を良くするためエポキシ樹脂を用いることもあります。