工業用として最も汎用されている熱硬化性アクリル樹脂塗料は、アクリル樹脂とメラミン樹脂との架橋反応型で、したがって、ハイソリッド化については、メラミンアルキド樹脂塗料と同様に、いかにしてアクリル樹脂の低粘度化、低分子量化するかにかかっています。一般の熱硬化型アクリル樹脂塗料は耐候性、耐汚染性、耐水性などに優れており、この要求性能を維持してハイソリッド化するのはなかなか容易なことではありません。しかし現行の不揮発分40~45%程度のものを60%近くまでハイソリッド化することはそれほど難しいことではありません。さらに高不揮発分化する場合には、添加メラミンの種類と添加量を検討し、さらには使用するエポキシ量などを検討することが必要でありますが、基本的にはハイソリッド化のために新しい合成法、新しい架橋系などの開発が必要になります。ペンタエリストールトリアクリレートによるアクリル化アルキド樹脂が、ハイソリッド塗料用として優れた性能を持っていることが報告されています。